30歳で散った悲劇の天才画家・佐伯祐三:パリの夢と狂気
(著) 白矢勝一
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【2023年に発刊された『独創の画家・佐伯祐三 その生と死と芸術:「佐伯祐三 哀愁の巴里」】』の改訂版です】
ーパリで散った天才画家の実像ー
大正・昭和初期に活躍し、風景画家として独自のスタイルを確立した若き天才画家、佐伯祐三。鋭い才気と奔放な個性で多くの人々を魅了した佐伯だったが、彼は同時に深い精神の不安定さも秘めていた。そんな彼の精神的な苦悩は、その芸術と生涯にどのような影響を与えたのか。そして、結核による若すぎる死という一般的な認識に留まらない、彼の人生とその死に秘められたドラマとは。本書は、彼をよく知る人物の証言などを参考に、その生涯と人物像に迫りながら、佐伯祐三という天才画家の創造と病、そしてその短くも濃密な人生を探求する。パリという芸術の舞台で散った男の夢と狂気を描き出す一書。
[目次]
第一部 佐伯祐三その創造と病 白矢勝一
一 「佐伯祐三」との出会い――序に代えて
二 佐伯の軌跡
1.生い立ちと性格
2.推論・なぜパリに急いだか?
3.佐伯周辺の女性
4.米子の足の悪い理由と年齢についての考察
5.佐伯作品 その後の展開
三 佐伯の芸術
1.「このアカデミズム!」
2.下落合時代
3.佐伯の線
4.モランの荒行
5.もう一つの傾倒
6.佐伯と芹沢光治良
7.佐伯と宗教性
8.実景と佐伯の造形性
四 佐伯の病気
1.佐伯は精神分裂病!?
2.結核について
3.死の引き金かモランの荒行
4.発病
5.精神に異常が
6.佐伯と医師
7.さて佐伯は何を注射されたのだろう?
8.まとめ
五 佐伯の晩年
1.プロローグ
2.脱走事件
3.なぜクラマールの森へ行ったのか
4.自殺未遂はあったのか
5.考察
6.さて真実は
7.佐伯の死亡は何日?
8.佐伯の死の前の三日間
六 贋作事件
付録 医学と芸術の旅コラム 白矢眼科のHPより
人名索引
参考資料
プロフィール
[担当からのコメント]
もしかすると、佐伯祐三という画家の名前を聞いたことがないという方も多いかもしれません。しかし、彼の作品を見てみると、その魅力は今も色あせることなく私たちの心を強く惹きつけます。そんな佐伯祐三の魅力と苦悩、そして彼が辿った人生を鮮やかに描き出した本書。彼のことをまだ知らないという人にこそ読んでほしい一冊です。
[著者プロフィール]
白矢勝一(しらや かついち)
兵庫県明石市出身。加古川東高校、東京大学理科二類に入学、農学部畜産獣医学科へ。東大紛争時、農学部自治会副委員長。卒後、会社務めの後、島根医科大学をへて東大眼科入局、大宮日赤、九段坂病院医長を務める。東京大学博士号授与。その後、東京都小平市にて開業。
現在は医療法人社団 白萌会 理事長。
東京女子医科大学糖尿病センター非常勤講師。
眼科専門医。視覚障害認定医。日本病跡学会会員。
日本医家芸術クラブ美術部部長。
地域貢献のため医院併設のギャラリーを建設。
趣味:油絵、医学と芸術の歴史散策。
医療法人社団 白萌会・白矢眼科医院ホームページ
http://www7.ocn.ne.jp/~shiraya/index.html
上記サイト「医学と芸術の旅」にて、著者の多岐にわたる論説を閲覧できる。
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