21世紀を平和と人権の世紀に――治安維持法、歴史と人びとの行動(たたかい)
(著) 柳河瀬精
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―国家による犯罪ほど、市民にとって深く恐ろしい闇はない―
関係者の手記などをもとに詳らかにした治安維持法体制下での国家の凄惨な暴力、ドイツと比較しながら考える日本における戦後の謝罪問題、片山潜をはじめとする大阪における民衆の革命運動など、政治家として、治安維持法の犠牲となった人々のために活動を続けてきた著者が、雑誌等にこれまでに発表した文章やエッセイを収録した小文集。
[目次]
序にかえて 二一世紀を平和と人権の世紀へ
人道に対する犯罪、歴史問題の処理は世界の流れ ―治安維持法犠牲者に謝罪と賠償を―
はじめに
弾圧立法の中心柱、治安維持法による苛酷な弾圧
特高警察の解体と継承
戦後政治の問題点──謝罪すべき三つの問題
歴史認識を正し、人権確立へ
世界で進む歴史問題の処理
おわりに
治安維持法体制下の弾圧 虐殺―国家権力の犯罪
特高警察によって虐殺された人々
日本政府の歴史問題に関する取り組み ―平和と人権の確立のために―
人との出会い・連帯・絆 バングーバー旅の報告
バンクーバー旅の報告
山本宣治、大石誠之助の足跡を訪ねて
バンクーバー九条の会との交流懇親
広島平和の灯とキヌコ像
日系カナダ人の補償のたたかいを学ぶ
バンクーバー労働組合協議会議長と懇談
文明遺産の保存
ラテンアメリカ 政治亡命者たちと交流
カナディアンロッキー
おわりに
エッセイ 二一世紀を平和と人権の世紀に
サクラ咲く
二一世紀を平和と人権の世紀にしよう
花祭り{メーデー}
ブッソウゲ{佛桑華}
アジサイ{紫陽花}
アオギリ{青桐}
ムクゲ{木槿}
コスモス{秋桜}
サガギク{嵯峨菊}
ポインセチア
スイセン{水仙}
フクジュソウ{福寿草}
ジンチョウゲ{沈丁花}
大阪の…
大阪の片山潜
(一)
(二)
(三)
大阪の米騒動 一九一八年暑い八月
はじめに
(一)騒動の背景
(二)騒動の経過
(三)社会主義者(無政府主義者)・友愛の動向
(四)言論弾圧事件、『朝日』筆禍事件
おわりに
大阪の三・一五
(一)
(二)
(三)
(四)
(五)
おわりに
大阪の山宣
(一)犯人は元大阪府巡査
(二)労農党門戸解放
(三)「山宣一人赤旗守る」
あとがき
著者略歴
[担当からのコメント]
現代の日本を生きる私たちにとって、戦前の日本の社会は全く別の世界のように感じられますが、歴史の流れは断絶することなく現在も残っていることを本書は改めて教えてくれます。戦争を過去のこととするのではなく、いまに続く私たちの歴史として考えていくための一書として、ぜひ多くの方に本書をご活用いただければ嬉しく思います。
[著者略歴]
柳河瀬(やながせ) 精(ただし)
1932年1月10日 岐阜県恵那市大井町に生まれる。
岐阜大学学芸学部国語国文学科卒業。
大阪市小学校教員。大阪教職員組合中央委員。
大阪府議会議員4期。
現在 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟中央本部
名誉会長、同・大阪府本部名誉会長
著作
『大手前歳時記』
『日本民衆史を歩く』
『時をはばたいて』
『戦後の特高官僚』
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