[詩集]沈黙の音──世界を染める雨よ
(著) 大橋住江
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[商品について]
―時のふるえが、たしかに聴こえる―
雨がふる/びちょびちょとふる/今宵 その雨打ちの音に/不思議な安らぎを聴く/それは/潤沢の闇の/樹根の祭典/樹々の芽立ちのうた/春は/萌芽のかたちで/いのちの糸を/つむぎはじめる――(「三月」より)
静かに、そして刻一刻と移りゆく世界。耳を澄ませば、沈黙の響きが空気を揺らす。ーー鋭い感性で紡がれた言葉が、読む人の心を静寂の世界へと誘う珠玉の詩集。
[目次]
けやき
風は
小鳥よ
ひかる波
夜明けの
秋
星ふる夜
流星
三月
緑の驟雨
覚めよ
翔(か)ける
声
夕映え
刻々に
空
メルヘン
青嵐
春雷
叫び
春のあらし
響き
樹のように
聴く
著者略歴
[担当からのコメント]
本書に収録された詩を読んでいると、実際には見たことがないはずなのに、どこか寂しく、儚く、しかし心が落ち着く、そんな風景が心の中に広がります。夜、眠りにつく前などに、静かな言葉の世界に浸れる本書を、ぜひじっくりと味わって頂ければ嬉しく思います。
[著者略歴]
大橋住江(おおはし すみえ)
1931年 浜松市に生まれる
著書(詩集)
1960年 「おおわれた夏の日に」詩旗社
1963年 「櫂」詩旗社
1965年 「憂愁」思潮社
1966年 「生の揺籃」思潮社
1969年 「フリュート讃歌」思潮社
1972年 「感受の森」青土社
1977年 「いのりの思念」青土社
1979年 「流れの幻想」創芸社
1982年 「海の鏡」創芸社
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