2人のマイ・ルーツ:幕府普請奉行 村田権右衛門と尾張藩廻船惣庄屋 中村権(源)右衛門:戦国・江戸・明治を生きぬいた人々
(著) 千賀哲郎
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―中村家のルーツを辿ると、そこには日本の歴史の隠された姿が見える―
徳川家康に愛され、数々の名城の普請に関わり、武勇の誉れ高かった村田権右衛門重政。そして彼を始祖とし、徳川の時代に浜松地方の代官となり、その後も尾張藩の廻船惣庄屋となり大きな影響力を持った中村源右衛門。本書はこの二人をルーツに持つ著者が、中村家の膨大な古文書「中村家文書」、中村家が代替わりの度に尾張藩に提出してきた「中村家由緒書」を中心に、数々の亊跡を残した2人の先祖の歩いた道を振り返った、第一級の史料研究。
[目次]
序
第1章 中村家由緒書
中村家由緒書(8代目中村権右衛門秀興記録、寛政2年)
中村家「由緒書」についての考察
第2章 天文~天正期当時の知多半島の政治情勢
知多大野をめぐる勢力争い ―一色氏から佐治氏へ ―
田原城戸田氏と天正以前の知多半島
一色氏の退去と佐治氏の台頭
佐治水軍と織田信長
佐治信方の死と織田有楽斎
佐治与九郎の母、於犬の抵抗
与九郎とお江
第3章 村田権右衛門重政の出自と大草城
中村伊織輔の出自
大草城普請に至るまでの経緯
村田権右衛門重政の出自と城普請の背景
村田権右衛門重政と3人の息子
大草城
第4章 家康と大野
家康の「神君伊賀越え」と知多大野(天正10年―1582)
第5章 村田権右衛門の本能寺の変以降の足跡
村田権右衛門の本能寺の変以降の足跡(天正10年―慶長19年)
名古屋城の普請奉行(慶長15年―1610)
越後高田城の普請奉行(慶長16年―1611)
大坂冬の陣の武勇と家康の死(慶長19年~元和2年1614―1616)
東照大権現造営の普請奉行そして大事件(元和2年―1616)
名古屋城三の丸東照宮の普請奉行(元和4年―元和5年)
豊臣氏滅亡後の大坂城再建の普請奉行 (元和6年―1620)
村田権右衛門改易処分が下る。(元和6年―1620)
改易後の村田家(喜藤治)の足どり (元和7年―1621)
第6章 中村権右衛門(4代目まで源右衛門)の生きた時代
関ヶ原以後の中村源右衛門の動向(慶長6年―1601)
中村家2代源右衛門重直 ―知多11ヶ村の公儀代官(慶長5~14年1600―1609)
中村式部少輔一氏と米子騒動
中村家2代源右衛門重直―廻船惣庄屋役に至る経緯(元和3年―1617)
尾張藩廻船惣庄屋
江戸中期の海運の変化と中村家の盛衰
尾州廻船の活躍と困窮する中村家(江戸中期―後期)
第7章 近代化の波
中村家の新たな挑戦―幕末から明治へ
近代化の波と混沌の時代へ―明治初期~後期―
筆者の家の事
後記
村田権右衛門 中村権右衛門 歴史年表
参照した文献
著者略歴
[担当からのコメント]
歴史の魅力は、何と言っても一次史料に当たって当時の時代の生の姿に触れることです。その意味で本書は、江戸時代の日本の歴史を知るうえでこの上もない醍醐味を読者に与えてくれます。専門家も好事家も一般の方も楽しめる本書、ぜひご一読ください。
[著者略歴]
千賀 哲郎(せんが・てつろう)
1945年1月15日愛知県、知多大野町で出生
同志社大学卒業しアイシン精機(現株式会社アイシン)入社、専務取締役退任後、
アイシン販売、アイシン開発、キリックスリース等の役員を経て、
現在、石田退三記念財団役員及び橋本産業顧問。
他にNPO安城まちの学校理事
現在愛知県安城市在住
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