面白き哉、将棋人生ーー八十一枡の小宇宙:水野保作品集
(著) 水野保
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―昔も今も、盤上は人間のロマンで溢れている―
川中島の戦いで上杉謙信が単騎で敵陣に突撃したような「守られる」存在から「攻め」の一翼を担う存在へと王を変貌させる究極の「謙信流将棋戦法」を夢想したり、アマチュア将棋大会で見た「二歩」の反則負けに将棋のルールと公平性を考えたり、興福寺旧境内の井戸状の穴から出土した興福寺駒に今は廃れた平安時代の将棋へと思いを馳せたりーー長年将棋を愛し盤上の小宇宙に魅せられてきた著者が、「将棋ペンクラブ」に寄稿したエッセイ、小説等の作品をまとめた作品集。
[目次]
はじめに
Ⅰ 随筆編
究極の将棋戦法の話 ―夢の謙信流将棋戦法―
文化・勝負としての将棋の魅力
将棋を指す者の矜持 ―アマチュア将棋道のこころ―
将棋は大局よりも小局 ―私の将棋対局より―
最善手考 ―人が編み出す勝負としての最善手をめぐって―
将棋三昧の一週間 ―面白き哉、将棋人生―
将棋反則について疑問と提言 ―アマチュア将棋大会の場合―
大相撲と将棋 ―伝統文化への雑感と女性棋士誕生の見通し―
興福寺駒を訪ねて ―平安将棋を指す古人(いにしえびと)たち―
懐かしの将棋観戦記 ―第九期、十期将棋新人王戦観戦記から―
岡目八目について ―プロ棋士が揮毫(きごう)するとき―
勝負のもつ力量感 ―夢から覚めて考えたこと―
ねんりんピック京都府大会始末記 ―将棋の長崎全国大会代表権をかけて―
『将棋観戦記コレクション』刊行をうけて ―三十四年前の〝にわか観戦記者〟―
俳句と将棋 ―日本的文化「間」の世界―
昭和の棋士群像 ―求道と自在の精神―
読者の目から
Ⅱ 小説編
光輝く「角行」の駒 ―チュービンゲン留学生への敬慕―
青天の稲妻 ―大阪ジャンジャン横丁異聞―
岡っ引き平七・雪の夜話
暗殺の緩解(かんかい)
〔あとがき〕
初出一覧
著者紹介
[担当からのコメント]
AIが導入されて古い戦法が見直されたり、棋士の食べるものや服装などを見て楽しむ「見る将」が増えたりと将棋を取り巻く世界も様変わりしていますが、指すも指さぬも将棋という独特の世界を愛するという点は変わっていないのではと思います。そんな将棋の魅力を楽しめる本書、ぜひご一読ください。
[著者紹介]
水野 保(みずの たもつ)
1949年、三重県生まれ
立命館大学法学部卒業後、学校法人「立命館」勤務
在職中は、立命館大学学生将棋研究会顧問
現在、将棋ペンクラブ会員、日本将棋連盟京都府支部連合会理事、NPO法人駒文化ネットワーク理事京都東山将棋センター副支部長、京都府八幡市老人クラブ連合会将棋部会長、公益社団法人日本将棋連盟公認将棋指導員
著書『将棋八十一枡の小宇宙』『駒の精』『将棋と遊ぶ』
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