障害者雇用が日本を変える――無限の可能性を持つ「正育者」と現代の「奇兵隊」カン喜グループの挑戦
(著) 上坂道麿
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ー夢は三〇〇人のグループ。正育者の力を借りて、いざ出陣ー
1987年から障害者雇用をはじめて27年、正しく教育すれば正しく成長する障害者たちを「正育者」と呼び、日本の正育者雇用、教育を変えようと取り組んできたその挑戦は、52.3%というグループ全体での障害者雇用率となり、やがてISO22000を認証取得するまでになった。本書は、資本主義社会に現れた現代の奇兵隊ともいうべきカン喜グループを育て上げてきた著者が、自身の人生の系譜をたどりながら、正育者雇用に対する想いと考え方を具に語った作品である。義務ではない障害者雇用のあり方と企業の社会貢献について考えるうえで、示唆に富む内容となっている。
[目次]
はじめに
第一部 正育者とともに無限の可能性を求めて
障害者(正育者)雇用と平成の歓喜奇兵隊
歓喜園
兄の教え ―長兄、岑夫(みねお)の死を偲ぶ―
太洋農水産株式会社
八木邦彦氏について
八木ノースイ
ピンチを救った殻付かきグラタン
知的障害者(正育者)雇用をはじめた理由
株式会社カン喜を設立
カン喜とよろこび
カン喜グループ(カン喜とよろこび)の考え方
平成の歓喜奇兵隊出陣
第二部 報道記事
物づくりを通して人づくりを 企業理念としての障害者雇用を実践
一生涯一報恩――この道まっすぐ
企業と福祉の結びつきで大きな力 周南徳山 カン喜、よろこびの里で障害者六二人 できることをさせて能力を引き出す
人物ルポ香風のごとく 徳山教会 上坂道麿さん(七六) 従業員の心をつなぐ無我の精神
障害者雇用で農業にも カン喜が創業四〇周年 周南徳山・記念イベントに五〇〇人 大にぎわいの会場
二七年目 障害者雇用を先導
藤井律子議員(山口県議会)のホームページより
保護者からの手紙
第三部 正育者雇用の思想
はじめに
親心(仏様の心)
仏(法・自然)とともに生かされている私
この三界は我が有なり
み仏さまと私 ―立正佼成会での説法―
根本仏教 ―三法印について―
仏法と会社経営
若い世代に伝えたいこと ―須々万中学校立志式にて―
経営の心
経営と資本主義
水産経営コースで学んだこと
東京水産大学を出て、何を学び何がよかったか
第四部 西安を旅して
いつも仏様と一緒
夢をかなえた、西安への旅
正育者と呼ぼう
あとがき
追伸
カン喜グループ組織図
年表
著者プロフィール
[出版社からのコメント]
日本ではなかなか進んでいない障害者雇用に関して、積極的な取り組みを行い成果を生み出してきた経緯が本書では綴られていますが、「正育者」という言葉で表現される著者の理念は、雇用に限らずひろく障害者問題にも当てはまるのではないかと思います。本書を通じて、福祉や地域社会について改めて考える機会を持っていただければ嬉しく思います。
【著者プロフィール】
上坂道麿(うえさか・みちまろ)
1935(昭和10)年 福井県細呂木村生まれ。国立東京水産大学で経営学を学ぶ。卒業後、太洋農水産株式会社に入社。1982(昭和57)年 八木邦彦氏とともに八木ノースイを設立。
1987(昭和62)年 障害者雇用を始める。
2003(平成15)年 合弁会社を解散して株式会社カン喜を設立。
2010(平成22)年 厚生労働省から障害者雇用優良企業の認証を受ける。
2013(平成25)年 ISO22000認証を受ける。
現在、特定非営利活動法人周南障害者・高齢者支援センター就労継続支援施設よろこび理事長、株式会社カン喜顧問。
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