随想プリズム――染色家と取り取りの色と48のエッセイ

(著) 内海みち

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作品詳細

[商品について]
――中国の古代国家・周が国家制度の中に取り入れた「正色」に含まれていた色として正しいのは、次のどれでしょうか。
1.紫、2.黄、3.茶
正解は、本書「紫の乱」をご覧ください。
国によって様々なイメージがあり、時代や季節によっても変化する、面白くも奥深い色の世界。本書は、そんな色の世界に魅了された著者が、染色の仕事で培ってきた鋭敏な感覚で日常の中にある色に目に留め、古今東西の文献・歴史を渉猟して綴った色彩語りの随想集です。万葉集からベトナム戦争まで、知れば知るほど不思議で面白い色の世界を軽妙な筆致で語り尽くします。

[目次]

幻 の 布
「コト」の日
若草の色
青さがし

花に酔い花に疲れ
ミドリさん
山吹物語
紫のゆかり
劇的なもの
真珠色の季節
島  霧
グリーンマン
二つの紫
オレンジ美女
あこがれは……
ピンク色の戸棚
白い境界
ひとつの象形文字から
火の伝説
虹を見た!
0(ゼロ)と白のロンド
移り行く色
灰が色になる
茶色はるか
鼠はお好き?

顔色いろいろ
午後のセピア色
モノクロームの罪
灯のいろ
蓑虫ようの
禁  色
紫 の 乱
となりの宝物
父さんの宝物
金 の 館
銀 の 猫
タルタロスの闇
黒のために
審 判 者
日 の 丸
天の赤 地の赤

雪 月 花
衣に色が……
噂 の 白
勝  負
あとがき
著者略歴

[担当からのコメント]
私たちの日常生活を彩るさまざまな色、当たり前のように見過ごしているそれらの色も、じっくりと目を向けてみると人の歴史や文化へと続く奥深い世界が現れてきます。思わぬ見方にびっくりしたり、馴染みある日常の見方が少し変わったり、語り尽くせない色の世界の魅力を、どうぞごゆっくりお楽しみください。

[著者略歴]
内海みち(うつみ・みち)

・1931年埼玉県生まれ。
 父親の転勤により子供時代を東京、埼玉県、栃木県、島根県、愛媛県、中国・北京市で送る。
・敗戦後、愛媛県今治市に帰り、又奈良市、松本市、東京で学ぶ。
・親の介護で帰郷。介護と両立できる仕事として染色・織物を選び、現在に至る。

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