茶席の禅語講座 : 禅と数学 まずは一服、現代人のための禅と数学講座 松尾芭蕉からフェルマーの最終定理まで、茶席の禅語でその妙味を味わう

(著) 石田哲彌

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作品詳細

[商品について]
――ソクラテスが真理を求める手段として用いた、禅問答によく似た手法は次のどれでしょうか。
1.説得術、2.産婆術、3.対話術
正解は、本書「38 無 ―禅の象徴―」の「【9】禅に学ぶ」をご覧ください。

本書は、長年の茶道雑誌連載の中で数々の禅語を紹介し、曹洞宗の住職で数学や物理学にも精通している著者が、道元禅師の内容や茶の湯と親しみのある禅語を分かりやすい法話を用いて集めた茶席における禅語の説法集である。ひとつひとつ禅語を読み解きながら知らず知らずのうちに悟りへの道程や本質を見出してゆく。「仏教文化」の中枢であり、悟りの言葉の集積である禅語を、数学・生物・物理・歴史など多角的な視点で捉えた現代人必読の書。
令和元年度「曹洞宗特別奨励賞」(駒澤大学)
令和2年度「坊っちゃん賞」(東京理科大・理窓会)受賞作品

[目次]
刊行に寄せて
『茶席の禅語講座』発刊を祝して
プロローグ 禅語への思い
1 菩提心(ぼだいしん) ―衆生を利益する四枚の般若(菩薩の誓願)―
2 布施・愛語(ふせ・あいご) ―惜しみなく与える―
3 利行・同事(りぎょう・どうじ) ―人はみな平等、ともに恵みあう―
4 廓然無聖(かくねんむしょう) ―上杉謙信の悟り―
5 不識(ふしき) ―上杉謙信と「義」の世界―
6 諸行無常(しょぎょう むじょう) ―日本人の心を貫く無常観―
7 本来無一物(ほんらい むいちもつ) ―芭蕉と不易流行―
8 佗(わび) ―村田珠光(しゅこう)の革命と枯淡―
9 典座(てんぞ) ―日常的営みの中で仏道修行を語る―
10 山高月上遅(山高くして月上ること遅し) ―月を愛(め)でて生まれた日本の文化―
11 和敬清寂(わけいせいじゃく)―清寂と静寂 ―自然はあくまでも清く静か―
12 直心是道場(じきしん これどうじょう) ―本質を見抜け!―
13 受用如意(じゅようにょい) ―頂いた生命(いのち)、どう活かす―
14 日々是好日(にちにち これこうにち) ―生きているだけで好日―
15 本願(ほんがん) ―他力とは如来の本願力―
16 諸悪莫作(しょあくまくさ)衆善奉行(しゅぜんぶぎょう) ―悪いと思ったことはするな!―
17 一大事因縁(いちだいじ いんねん) ―いかに生きるか…人生の一大事―
18 一華開五葉(いっけ ごようをひらく) ―心の花が開くと、智恵の花も開く―
19 喫茶去(きっさこ) ―難しいことは後に。まあ、お茶でも召し上がれ―
20 我逢人(がほうじん) ―出会いの喜び―
21 老婆心(ろうばしん) ―遠くに行ってしまったおもいやり、心の絆―
22 大道透長安(だいどう ちょうあんにとおる) ―いかなる道も悟りにいたる―
23 拈華微笑(ねんげみしょう) ―リズムがあう…コヒーレントの世界―
24 一期一会(いちごいちえ) ―ようこそお越しくださいました―
25 銀盌裏盛雪(ぎんわんりに ゆきをもる) ―見分けはつかなくても本質は異なる―
26 紅炉上一点雪(こうろじょう いってんのゆき) ―はかない命に身を託す―
27 一円相(いちえんそう) ―空中にゆっくりと大円を描く―
28 名利共休(みょうり ともにやすむ) ―清貧の力強い存在―
29 百尺竿頭進一歩(ひゃくしゃくかんとうに いっぽすすむ) ―頂上から、さあ、どう進む―
30 壷中日月長(こちゅう じつげつながし) ―桃源郷の世界に棲む―
31 夢(ゆめ) ―夢なくして生きてゆける?―
32 江碧鳥愈白 山青花欲然 (江は碧(みどり)にして鳥は愈(いよいよ)白く 山は青くして花は然(もえん=燃)と欲す) ―望郷のこころ―時空を超えた歌聖の原点―
33 脚下照顧(きゃっかしょうこ) ―まずは履物を揃えてみよう―
34 万法帰一(ばんぽうきいつ) ―すべての現象は一に収束される―
35 吾心似秋月(わがこころ しゅうげつににたり) ―寒山・拾得の心境はいかに―
36 珊瑚枝々撑著月(さんごはししに つきをとうじゃくす) ―珊瑚の枝に露がのり、月の光を受けて輝いていた―
37 枯木龍吟(こぼくりゅうぎん) ―枯れた木でも、そこは無心自在のはたらきがある―
38 無(む) ―禅の象徴―
39 月日は百代の過客にして
(つきひははくたいのかかくにして)その1 ―不易流行―
40 月日は百代の過客にして
(つきひははくたいのかかくにして)その2 ―道祖神―
エピローグ
参考文献
著者紹介

[出版社からのコメント]
禅語は難しいけれど、その真意を理解できれば日常生活は充実する、そう思われる方も多いでしょう。本書では、その難解な禅語が、様々な学問や身近な言葉で分かりやすく解説されています。ぜひこの機会に深奥な禅語の世界に触れ、その奥底に潜む真理を会得するヒントを掴んでいただければ嬉しく思います。

[著者紹介]
石田 哲彌(いしだ・てつや)
    
曹洞宗瑞雲寺住職
曹洞宗長福寺住職(兼務)を経て現在は昌興寺住職

略歴 昭和17(1942)年生まれ
   東京理科大学理学部物理学科卒
   上智大学理工学部勤務
   新潟県公立高校奉職

   新潟県史編纂委員
   栃尾市文化財審議委員会会長
   越後・長岡米百俵塾実行委員長

現在 新潟県石仏の会顧問
   日本石仏協会理事
   新潟県民俗学会理事
   栃尾観光協会顧問
   栃尾謙信公奉賛会副会長

著書 『石仏学入門』
   『越後・佐渡の石仏』
   『道祖神信仰史の研究』
   『火防 秋葉信仰の歴史』
   『秋葉神社の算額』
   『方言集・ハウーツー栃尾弁№1・2』

《書》
安藤俊英(あんどう しゅんえい)
 曹洞宗長興寺住職。
 長興寺は越後の名利。
 牧野家家老の菩提所。
 救世(ぐぜ)教開祖、
 大道長安などを輩出する。
 山本五十六元帥の墓所。

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