苗木藩と廃仏毀釈:藩政改革の中で

(著) 千早保之

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[商品について]
―苗木の廃仏運動、その真実を掘り起こす―
明治初頭、徹底した「廃仏毀釈」が推し進められた地として知られる美濃国苗木藩。その歴史は、現在に至っても苗木城城下には住職が営む寺が存在しないという事実によって、静かにこの地に語り継がれている。本書は、その苗木藩の廃仏毀釈がなぜあのように強行されたのか、その過程を当時の資料を丹念に読み解きながら跡付ける。廃仏毀釈が強行される土壌と運動後の歴史にも目を向けた、「苗木の廃仏毀釈」を鳥瞰する一書。

[目次]
はじめに
「苗木の廃仏毀釈」の口承(こうしょう)
明治維新の苗木藩
明治初期の排仏棄釈(廃仏毀釈)
明治元年の神仏分離
苗木藩の神仏混淆
龍王権現が高森神社に
祈祷寺からの転身
祭事のありさま
高森神社(旧龍王権現)の祭礼
慶応四年七月、職制一新の端緒
守旧派を糾弾
版籍奉還
第一次職制改革と梅村騒動
梅村騒動
苗木藩校「日新館」の創設
日新館の建設
弥広神社の設立
遠山友禄 平田門人に日
「苗木騒動」
捕縛者のその後 裁許
学神祭
神葬祭 改宗
塔堂の取り払い
石仏の破壊
墓石碑のこと
廃寺と還俗
廃寺 その後
剛宗和尚その後と雲林寺遺品
神葬改宗への抵抗
廃仏の終了
氏子改
青山大参事の不在
改革の頂点 俸禄返還と帰農
明治四年 神社の統合
廃藩置県と藩政改革の挫折
旧苗木領の寺院再興など
恵那市域の廃寺と再興
白川町の寺院再興
回 顧
主な参考文献
初期の雲林寺住持と雲林寺
苗木の寺院
初期の雲林寺住持
雲林寺の創設
惟天和尚と遠山友政
夬雲和尚(一五四七─一六二二)
創建 中華和尚(一五六七─一六一九)
一秀和尚(一五八六─一六六四)
四世 玄外和尚(一五九八─一六六九)
歴代住持の墓碑名  雲林寺墓地から
終わりに

[担当からのコメント]
本書は廃仏毀釈運動をテーマにした作品ですが、明治維新後の日本がどのような情勢にあったのか、その空気のようなものを一つの地方の人々の情景として浮かび上がらせているという点でも非常に価値ある一書ではないかと思います。苗木の地から見る明治初期の日本の姿を、どうぞじっくりとお楽しみください。

[著者プロフィール]
千早 保之(ちはや やすゆき)

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