聖徳太子仏教倭王論:聖徳太子の実像から考える天皇制誕生の秘密

(著) 半沢英一

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[商品について]
聖徳太子と天皇思想の謎をとく
日本人ならば誰でも知っている聖徳太子は、「日出る処の天子」の書簡を送ったことでも知られる。
『古事記』『日本書紀』によれば、当時の日本の主権者は女王「推古天皇」であるが、『隋書』に記録されている「日出る処の天子」は男性として描かれている。
この「『隋書』と『記』『紀』の主権者矛盾」は何を意味するのか――。
聖徳太子から見えてくる天皇制と日本古代史の謎を、丁寧に論証しながら解き明かす本書は、古代史ファンのみならず、歴史に興味のあるすべての人にお届けしたい一書となっている。

「目次]
はじめに
第1部 『隋書』と『記』『紀』の主権者矛盾
 第1章 『隋書』の男王「阿毎多利思比孤」
 第2章 『記』『紀』の女王「推古天皇」
 第3章 斑鳩の№2「聖徳太子」
 第4章 主権者矛盾に対する既出諸説
第2部 「聖徳太子」史料群の時系列的変化
 第5章 久米邦武が依拠した「聖徳太子」史料群
 第6章 現代の眼で見た「聖徳太子」史料群
 第7章 仏教倭王だった「聖徳太子」
第3部 仏教倭王はなぜ現れたのか
 第8章 前方後円墳から仏教寺院へ
 第9章 法興革命
第4部 仏教倭王はなぜ隠されたのか
 第10章 天皇の思想と仏教倭王
 第11章 仏教王権の挫折と天皇の創出
おわりに
参考文献
電子書籍版付録
岩波文庫新刊・東野治之校注『上宮聖徳法王帝説』雑感
著者略歴

[出版社からのコメント]
古代史は研究の対象となる文献が非常に少ない点で、歴史の中でも難しい分野といえます。本書ではそうした困難を、文献を丁寧に読み解き、古代史に対する「思い込み」を排除しながら、謎の解明に向けて一歩ずつ前進します。聖徳太子と天皇制という二つの大きなテーマが本書でどの様に語られ、どの様な結論を導き出すのか、ぜひ謎解きを一緒に楽しみながら、私たちの現在にもつながる古代史の世界を味わっていただければ嬉しく思います。

[著者プロフィール]
半沢 英一(はんざわ・えいいち)
東北大学理学部数学科卒。理学博士。元北海道大学・金沢大学教員。現在いしかわ教育総合研究所・共同代表。
主要著書・論文
「ステファン問題の古典解(英文)」(『東北数学雑誌』1981)
「シュヴァルツ超関数理念の一般化(英文)」(『日本応用産業数学雑誌』1992)
「数学と冤罪―弘前事件における確率論誤用の解析」(庭山英雄編『被告・最高裁』技術と人間1995)
『狭山裁判の超論理』解放出版社2002
「ナッシュのゲーム理論―正義と競争の数学的関係」(『数学通信』2007、日本数学会HPで公開)
『雲の先の修羅―『坂の上の雲』批判』東信堂2009
『邪馬台国の数学と歴史学』ビレッジプレス2011
『天皇制以前の聖徳太子』ビレッジプレス2011
『ヘックス入門―天才ナッシュが考えた数学的ボードゲーム』ビレッジプレス2013
『こんな道徳教育では国際社会から孤立するだけ』合同出版2017

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