秀吉の朝鮮半島出兵秘話
(著) 片桐君美
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―戦争という愚行が残す傷痕は、歴史に何をもたらすのか―
一介の雑兵から信長に認められて出世街道を疾走し、五十の時に家康を取り込んで自他ともに認める天下人となった秀吉。その慢心は、朝鮮国を対等な国家と見なさずに薩摩や肥前・肥後・対馬などと同列に捉え、やがて朝鮮領土経由の明国征服という大それた妄想を描かせる。権力の座に在る者が、然したる大義名分もないまま、自らの欲望のため周囲と争いを起こし、一層の権力増大を図る――、その先に待っているものは、日本・明・朝鮮の思惑がさまざまに交錯した泥沼の戦いだった。
当時としても大規模な国際戦争であった秀吉の朝鮮出兵とその顛末を、関係者の視点から史料をもとに描いた歴史群像絵巻。
[目次]
序に代えて(概略年表)
秀吉の老耄(ろうもう)
壬辰倭乱(イムヂンウエラン)の緒
沈惟敬の登場
明軍の参戦
狐狸の群
中休み
狐狸たちの外交
根回し
講和破綻と丁酉再乱(チヨンユチエラン)
虚しい結末
参考文献
著者略歴
[出版社からのコメント]
豊臣秀吉といえば才覚によって立身出世を果たした人物というイメージが強いですが、その物語は少なからず悲劇を生み、多くの人間が傷つけられたという側面にも目を向ける必要があるのではないかと思います。本書で描かれる人々の生きざまの中から、歴史の教訓として何を学ぶことができるのか、物語を楽しみながら考える機会を持っていただければ嬉しく思います。
【著者略歴】
片桐 君美(かたぎり・きみよし)
昭和十六年静岡県裾野市に生まれる。
東京大学卒業後、新日本製鉄(株)に入社し、生産管理・計算機システム開発・設備建設に携わる。平成五年以降は文筆に専念し、下記テーマを手掛ける。
溶鉱炉内製鉄反応の理論解析
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