歌集 花火の一刻:燃ゆる空に咲く夢
(著) 藤吉秀彦
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[商品について]
―花火が描く、人生の喜怒哀楽―
あれもこれも思い出放散夢花火 団子一串しゃぶる温もり
花火大会開かれる日に長良川 どよめき反転岸こそゆらぐか
焦がれては想いむなしく消えていく スターマインのきらめき無限に
行ってきます挙手敬礼で去った人 それっきり帰らず花火あがる夜
あの日にはささやかながら志を語り 渡りし橋よ花火燦然
(本書より)
少年の日に見た長良川の花火。それは戦後の混乱期の貧しい生活を圧倒するかのように夜空できらめいた。あれからの年月がいま、廻転して花火のようにはじけては消える。ーーすべての歌に「花火」というテーマを組み入れて。煙火の如く儚き人生の月日を詠った傑作の歌集。
[目次]
大輪酔心
花火放念
宙界一期
今生競炎
花宴愛惜
天界昇炎
群遊花火
酔夢千夜
花火寸感
ちち はは 愁景
花火一期に
奔流一刻
昔日累々
橋上
あとがき
著者略歴
[担当からのコメント]
花火は、その時の感情や自分の置かれたシチュエーションによって、美しいと感じたり、また切ないと感じたり、様々な感情を想起させます。ほぼすべての歌に「花火」という言葉を組み込み、そんな花火がもたらす感情の動きを見事に表現した本歌集を、ぜひ心ゆくまでお楽しみください。
[著者略歴]
藤吉 秀彦(ふじよし ひでひこ)
一九三四年岐阜市に生まれる
著書
山頭火―自己放下の旅―(砂子屋書房)
遠き地平に―状況への相克と三人の短歌―(洛西書院)
ちまたにうたの降る日々に―独断的演歌考―(洛西書院)
寺山修司(砂子屋書房)
藤吉秀彦詩集(砂子屋書房)
歌集 虚界放心(砂子屋書房)
その他
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