東アジア社会・経済制度の現状と課題【電子書籍版】

(著) 保住敏彦

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作品詳細

[商品について]
本書は、アジア経済に関心をよせる愛知大学の六名の教員(奥野博幸、竹内晴夫、李春利、李泰王、佐藤元彦、保住敏彦)の研究論文集である。われわれの研究グループは、アジア経済の専門研究者だけでなく、これまで経済理論や金融論や経済学史などを専門としてきたものをも含んでいる。このように、専門領域と方法論を異にするわれわれが、アジア経済に関心をもち共同研究を開始するに至った事情の―つは、一九九五年春、本学大学院経済学研究科と学術・教育協定を締結したブレーメン大学経済学部世界経済国際経営研究所のボールムート教授が、アジア経済について同研究所と愛知大学との共同研究実施の呼びかけを行ったことにあった。同研究所は、従来はアフリカ諸国、東欧諸国などのヨーロッパの周辺の発展途上国を研究してきたが、この頃、これらの地域の経済的な停滞に比べて順調な経済発展を遂げているアジアとりわけ東アジア諸国の経済発展の実情とその原因について関心を持つにいたり、共同研究者を求めていたのであった。同教授の提案を受け、本学の内外に参加者を募った結果、前記のような学内の参加者を得たのであった。(本書「はしがき」より)

[目次]
はしがき
Ⅰ部 アジアの金融制度
1 グローバリゼーションと東アジアの金融制度
Ⅰ はじめに
Ⅱ 現代経済の基盤である市場経済
Ⅲ 先進国の世界戦略とグローバリゼーション
Ⅳ 経済開発と政府
Ⅴ 東アジア諸国の金融制度とその特徴
Ⅵ タイ経済に対するグローバリゼーションの影響
Ⅶ おわりに
2 日本における金融セーフティネット
Ⅰ はじめに―問題意識
Ⅱ 金融セーフティネットの概念
Ⅲ 金融セーフティネットの段階論
Ⅳ 日本における金融セーフティネットの形成と展開
Ⅴ バブル経済とその崩壊―金融の不安定化
Ⅵ 金融セーフティネットの発動
Ⅶ 現代日本における金融セーフティネットの意義と限界
Ⅱ部 アジア企業の競争戦略
1 フルセット型現地化と中国企業の競争戦略
Ⅰ はじめに
Ⅱ 「チャイナ・プライス」のインパクト―Home&Away
Ⅲ 多国籍企業の「フルセット型現地化」
Ⅳ 製品アーキテクチャと作業仮説
Ⅴ 中国企業の競争戦略(Ⅰ)
Ⅵ 中国企業の競争戦略(Ⅱ)家電産業
Ⅶ 中国企業の競争戦略(Ⅲ)
Ⅷ おわりに―技術開発と「アーキテクチャ・オープン化」
2 トヨタのレクサス・マーケティングと自動車流通の日韓比較
Ⅰ はじめに
Ⅱ 韓国におけるレクサス店開設と営業展開
Ⅲ 日本におけるレクサス店開設と営業展開
Ⅳ おわりに
Ⅲ部 アジアのソーシャル・セーフティネット
1 東アジアにおける地域的ソーシャル・セーフティネットの形成
Ⅰ はじめに
Ⅱ 東アジアにおける国際的労働規準の受け入れとSSN整備の状況
Ⅲ アジア社会憲章制定に向けた動きと課題
Ⅳ ASEANによる取り組みの現状と課題
Ⅴ おわりに
2 インドネシア危機とソーシャル・セーフティネット
Ⅰ はじめに
Ⅱ インドネシア通貨危機の原因と結果
Ⅲ 経済再建のためのマクロ経済政策
Ⅳ インドネシアのソーシャル・セーフティネットの特徴
Ⅴ インドネシア通貨危機のソーシャル・セーフティネットヘの影響
Ⅵ インドネシアのソーシャル・セーフティネットの再構築
Ⅶ おわりに
執筆者紹介

[編著者]
保住敏彦(ほずみとしひこ)

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