有機の世紀:アトピーを生む文明への警鐘
(著) 村岡亘
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妻のアトピーを治すために自ら野菜作りを始めた著者が、アトピーとの闘いや、脱アトピーに向けて取り組んだ有機農業、産直運動など、これまで得られた知見を「文明」という視点も交えながら語る。
夜も眠れず苦しむ妻のアトピーの闘病の中で、有機農業に辿り着いた著者は、自ら有機野菜を栽培しアトピーを克服した後も、食と安全に対する危機感を持ち、「ビオ・ゲミューズの会」の発足や「野菜新聞」の発行など、循環型社会の実現に向けて一歩を踏み出す。
今も挑戦し続ける著者が、自らの足跡を辿りながら、私たちにとっての「文明」を問い直す渾身の一冊。
[目次]
まえがき
増補版(電子版)の出版に当たって
1章 アトピー性アレルギー症との闘い
1、プロローグ
2、アトピー性湿疹が有機穀菜食で退散
3、有機穀菜食はアトピー性ゼンソク撃退のエース
2章 健康な土・病める土と人の健康
1、海に起源を持つ生き物の健康
2、健康な土と有機作物
3、ミネラル、ビタミンと健康のかかわり
4、溶解平衡で体内の毒物を追い出す有機食物
5、農薬の害を訴えた先人たち
3章 主婦、有機野菜産直に立ち上がる
1、私たちも有機野菜を食べたい
2、有機農家集団の結成・産直体制作りと取り決め
3、「ビオ・ゲミューズの会」の発足と「野菜新聞」の発行
4、有機野菜を実感する
5、無農薬化の取り組み──キャベツとキュウリ
6、「ハウス栽培?」大雪翌日の小松菜出荷
7、大切な生産者と消費者の絆作り
8、中核農家の突然の退会と会の立て直し
4章 コンニャク、リンゴ、養鶏、野菜、梅・柑橘類各有機農家の参入
1、有機手作りコンニャクに挑戦する農家
2、有機栽培リンゴ農家グループと提携
3、「葉とらずリンゴ」の勧め
4、有機養鶏農家の参入
5、地元鶴ヶ島の有機農家が会に参加
6、新しき村の会への参加
7、有機梅、柑橘類生産農家グループの「田辺印(オーガニック)の会」の発足と提携
5章 工夫して楽しむ有機家庭菜園
6章 有機の世紀へ
1、アトピーを生む文明からの脱却
2、二一世紀は有機の世紀
3、有機農業で物質循環型地域社会の実現へ
あとがき
増補版へのあとがき
主な参考文献
[担当からのコメント]
地球温暖化でよく取り上げられる排出ガスは、工場などの問題と思っている人は多いかもしれません。しかし、私たちが毎日摂取する食べ物の製造が「工場」で行われるとしたら、どうでしょうか。本書のメインテーマは有機農業ですが、食べ物は生命の源であり、農業は自然環境の恩恵であることから、本書は環境問題という大きなテーマを背負った一人の農業人からの啓蒙書でもあると言えます。
循環型社会は、私たち全体の意識が変わらなければ実現することは困難です。本書に触れた読者の一人でも多くが、私たちの社会が進むべき方向について考えていただけることを願います。
[著者プロフィール]
村岡 亘(むらおか・もとむ)
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