明日への道標ーー人生と世界の行く末を考えるささやかな二つの物語
(著) 薄井洋基
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―現在という時間は、今という一瞬を通じて未来と繋がっている―
5月の連休で訪れた六甲山で、近所に住む老夫婦のセイとミドリに偶然出会った高校生のタッちゃんとアユちゃん。進路のことや将来のこと、様々な疑問や悩みを話す中で、若い二人はやがて生と死、宗教、科学や世界について考えるようになっていくーー老夫婦との対話を通じて科学と宗教の狭間にある世界を考察した「残照への往還」、温暖化が進む未来の日本で黒潮消失から始まる出来事をあり得べき未来としてタッちゃんとアユちゃんのその後と共に描いた「黒潮消失から始まる日々」の2編を収めた、現在と未来の難問を繋ぐ希望と探究の物語。
[目次]
第一部 残照への往還(2020年)
1.プロローグ 初夏のビーナスブリッジ
2.タッちゃんとアユちゃんの進路相談
3.残照への往還・友との対話(第一夜)
4.残照への往還・友との対話(第二夜)
5.昼下がりの摩耶山の遠望
6.諏訪山児童公園
7.エピローグ 六甲山の夏草
第一部 あとがき
第二部 黒潮消失から始まる日々(2070年)
1.プロローグ 黒潮が消えた
2.燧灘(ひうちなだ)の夕焼け
3.達也の告白
4.阿部ボウさんのお願い
5.お遍路宿「風の道」
6.セイさんとミドリさんの想い出
7.「風の道」でのお接待
8.良太と佳純のお泊り会
9.リチャードさんの再訪
10.エピローグ 室戸岬
第二部 あとがき
著者略歴
[担当からのコメント]
生と死について、環境について、未来について、その根底にある人間の生きる力と幸せをもたらすものは何か、本書はそんなことについて考えさせられる物語となっています。人に与えられた「考える」力が世界を変えていく、そんな願いと共に本書をお読みいただければ嬉しく思います。
[著者略歴]
薄井 洋基(うすい ひろもと)
1946年生まれ 本籍 香川県
小学校1年生の時に下肢の疾病を発病し、以後身障者の生涯を送ることとなった。
京都大学工学部卒業、大学院化学工学専攻博士課程を修了
1975年 京都大学工学博士
1976年より山口大学講師、助教授を経て
1989年 山口大学教授
1997年 神戸大学教授に異動
神戸大学工学部長、理事副学長を経て
2009年 停年退職 ,神戸大学名誉教授
2015年まで神戸大学学長補佐 及び 神戸大学特別顧問
この間、スーパーコンピュータ「京」の神戸市ポートアイランドへの誘致に尽力し、「京」に隣接した神戸大学統合研究拠点の設立と運営に寄与した。
2017年より宇部市のNPO法人うべ環境コミュニティー理事
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