日本語で歌う・シューベルト: 水車屋の美しい娘
(著) 村上敏明
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[商品について]
――ミュラーの詩とシューベルトの曲で作られた「美しき水車小屋の娘」と同じコンビによる姉妹篇とも言われている作品は次のうちどれでしょうか。
1.ピアノソナタ、2.白鳥の歌、3.冬の旅
正解は、本書「あとがき」をご覧ください。
ミュラーは若者の心を川の流れに託して作詞し、シューベルトはそれをさらに波の音として作曲した。(本書より)歌によってストーリーが進行していく歌曲集、訳し方によって歌の細やかな表現や情景が変わるため適切な日本語で訳され、歌に乗せて繰り広げられる歌詞がシューベルトの世界観を目の前に広げていく。川の波の音を表している各曲のピアノ伴奏、ソプラノで描写されるサラサラ光る中洲、バリトンからなるザァザァ岩角の落差、コーラスでもありソロにも聞こえ、単調のようでもあり次々とバリエーションを奏でるメロディ。青年を見守る小川として表現されるピアノは、時には優しく時には荒々しく、様々な流れに変えながら、歌唱との二重奏として演奏されていく。原詩が持つ言葉の意味、後の伏線となるフレーズ、全体の流れの転換点となるミュラーの巧みな一句、若者の心の浮き沈みを見事に日本語で表現した、日本語で歌えるシューベルトの歌曲集である。
[出版社からのコメント]
本書の和訳詩の言葉を目で追いながら口に出してみると、まるで目の前に音楽の旋律が広がっていくような印象を受けました。曲が持つストーリーの世界を壊すことなく丁寧に訳され、表現された言葉は、心地良いハーモニーを奏でてくれます。本書は、音楽家として名高いシューベルトの世界観を日本語で理解し、容易に歌い、口ずさむことが出来るよう著者が様々な工夫や表現の取捨選択をして分かりやすく翻訳した、音楽好きだけでなく、より多くの方にお勧めできる一冊だと思います。
【著者プロフィール】
村上 敏明(むらかみ・としあき)
1927年生まれ。
東京大学卒業。農学博士。岩手大学名誉教授。
盛岡市在住。
【著書】
日本語で歌う・シューベルト「冬の旅」
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