新幹線と生涯学習とカリスマ市長ーー榛村市政28年は掛川市に何をもたらしたのか
(著) 中山礼行
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―市長の夢と市民の夢、地域の夢が融合したとき、そこに新しい街づくりが生まれる―
1977年9月に掛川市長となり、新幹線掛川駅設置構想と生涯学習運動、定住構想の三大施策を掲げ、「生涯学習都市宣言」を全国に先駆けて提唱した榛村純一。28年にわたる榛村市政は果たして掛川市民に何をもたらしたのか、そしてなぜ長期政権となりえたのかーー1967年に市長公室財政係として掛川市に奉職して以来、ひとりの行政マンとして、市長の側近として榛村市長と行動を共にした著者が、当時の行財政資料や市民へのアンケート等のデータを駆使しながら榛村市政とは何だったのかを多角的に分析する。
[目次]
はじめに
――――発刊に寄せて
1.序論
1)問題の所在
2)先行研究
3)研究の目的
4)著者の経歴
2.研究の枠組み・研究方法・使用した資料
1)研究の枠組み・研究方法
2)使用した資料
3.掛川市の地域特性
1)掛川市の概要および掛川市の位置づけ
① 掛川市の歴史
② 位置と地形
③ 現況
2)掛川市と周辺地域
① 東遠広域行政圏
② 小笠掛川振興協議会
③ 通勤・通学圏
④ 掛川商圏
4.榛村市政28年間の行財政資料分析
1)掛川市政28年間
2)掛川市の行財政
5.榛村純一のひととなりと三大施策
1)経歴
2)夢の始まりと三大施策へ
3)新幹線駅の設立、モデル定住圏、生涯学習都市
4)生涯学習運動と新幹線掛川駅
5)榛村市政を支えた重要人物たち
6.新幹線掛川駅の設置運動とその帰趨
1)掛川市の新しい展開
2)東海道新幹線と掛川駅の可能性
①新幹線掛川駅の概要
② 新駅開業の経緯
3)新幹線掛川駅設置計画に対する周辺市町村の思惑
4)新幹線駅の市民運動と募金運動
5)掛川駅の美学、掛川駅八景(掛川駅独自の駅をつくりたい)
6)新幹線6駅時代
7.榛村市政への評価と新幹線駅の波及効果 ――インタビューとアンケート調査をもとに――
1)榛村市長のまちづくりについて
① 榛村市政28年間の生涯学習まちづくりの最大の効果は何でしょうか?
② 榛村市政の28年間は、市民に何をもたらしたのでしょうか?
③ 榛村市政は借金を残したと言われますが、このことについてどう思われますか?
④ 榛村市長の提唱した生涯学習まちづくりは、今でも市民に浸透しているでしょうか?
⑤ 榛村市長の生涯学習まちづくりは、住民主体のまちづくり運動(下からの運動)だったのでしょうか。それとも市長自らの押しつけ(上からの管理、教化)だったのでしょうか?
2)新幹線掛川駅の波及効果
① 掛川駅の実現性について、新幹線掛川駅は停車できると思いましたか?
② 25億円募金について、25億円募金は達成できると思いましたか?
③ 新幹線掛川駅はなぜできたと思いますか?
3)募金運動の光と影
4)市民5名へのアンケートのまとめ
5)2005(平成17)年4月23日 新掛川市長選挙結果
① 榛村元市長は、合併の選挙で敗戦しましたが、その理由は何だと思いますか?
② 榛村市長は、合併の選挙で当選したら何をしようと思ったでしょうか?
8.まとめ
1)榛村市長のインタビュー結果
2)「榛村」の「まち」に懸ける思いと、市民の郷土愛とは
3)住民主体のまちづくりと生涯学習まちづくり
4)掛川のまちづくりの原点とは
5)おわりに
◇用語解説◇
*注
あとがき
生涯学習社会の実現
◇著者略歴
[担当からのコメント]
自分たちの住む町は自分たちの手で作り上げる、それができるのが地方自治の醍醐味といえます。民主主義の危機が叫ばれたり、若者の政治離れが進んでいるといっても、自分たちの暮らしを良くしようという気持ちは、おそらくいつの時代も変わりはありません。地方政治に活力をとり戻すための一助として、ぜひ本書を多くの方にご活用いただければ嬉しく思います。
[著者略歴]
中山 礼行(なかやま・ひろゆき)
1949年 掛川市生まれ
1967年 掛川西高卒業
1967年 掛川市役所臨時雇(市長公室財政係)
1984年 市長公室新幹線駅対策室
1994年 都市政策室長
2002年 企画人材課長
2003年 放送大学教養学部入学(科目履修生)
2004年 生涯教育部長
2005年 掛川市総務部長(旧掛川市・旧大東町・旧大須賀町との新設合併)
2007年 理事兼企画総務部長(掛川市・袋井市新病院建設協議会事務局長)
2009年 定年退職
2009年 企画総務部付参事
2010年 任期終了退職
2010年 (福)掛川社会福祉事業会理事兼法人事務局長
2016年 (福)掛川社会福祉事業会退職
2017年 放送大学教養学部(生活と福祉コース)卒業
2019年 放送大学教養学部(社会と産業コース)卒業
現在 (福)掛川社会福祉事業会理事
静岡県日韓親善協会掛川支部長代理
放送大学教養学部(人間と文化コース)在学
掛川市ステンドグラス美術館ボランティア
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