教育の明日を拓く : いじめ克服、少人数学級、教育無償化、反動教育阻止のために

(著) 三輪定宣

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[商品について]
―21世紀と人類の未来は、教育の力にかかっている―
文部科学省が行った2012年4月からの半年間の緊急調査では、いじめ認知数は小中高合計14万4054件となり、前年度一年分の二倍を上回るという深刻な結果を浮き彫りにした。ゆきとどいた教育環境の根幹として重視されるべき少人数学級や無償教育と奨学制度という点でも、日本は国際的に大きく立ち後れている。教育基本法の改正は、自治体の教育政策と教育の未来にも暗い影を落としているーー切迫した教育課題にどう向き合い「教育の明日を拓く」にはどうすれば良いのかを問う論考集。

[目次]
教育の明日を拓く
いじめ克服、少人数学級、教育無償化、反動教育阻止のために
はじめに
第一章 いじめ問題とその克服
第一章解説
第一節 子ども・学生・保護者のいじめ問題とその解決についての意見
いじめアンケートの分析と考察
第二節 文科省のいじめ対策批判
「いじめ対策緊急会議報告」を読む
第二章 少人数学級の実現
第二章解説
第一節 少人数学級への第一歩
なぜ学級規模は小さいほどいいのか――一歩前進の少人数学級をさらに
第二節 30人学級早期実現の必要とその展望
30人学級早期実現の必要とその展望
第三節 政党・自治体の少人数学級政策と学級規模アンケート調査
30人以下学級の実現に向けて
第四節 千葉県の30人学級実現の運動
アピール 30人以下学級の実現でゆきとどいた教育を
30人以下学級の実現を求める呼びかけ発起人のお願い
千葉県教育委員会教育長中村好成氏あての質問書
少人数学級の実現を求める決議(千葉県議会)
第三章 無償教育と奨学金の前進
第三章解説
第一節 国際人権A規約13条の留保撤回の意義と課題
半世紀ぶりの悲願実現――国際人権A規約13条(中等・高等教育の無償化)留保撤回
第二節 給付制奨学金の導入の動向
希望の光、給付型奨学金が実現しそうです
第三節 教育を受ける権利と無償教育の条理と思想
教育を受ける権利と無償教育の条理と理想
第四節 無償教育の新たな前進と教育保障制度の構想
無償教育の新たな前進と教育保障制度の構想
第四章 教育基本法改定と教育条理を生かす教育実践
第四章解説
第一節 1947年教育基本法の意義と「改正」論批判
中教審答申の教育基本法「改正」論を批判する――教育関連学会の共同のとりくみを踏まえて
第二節 教育基本法改定の背景
今、なぜ教育基本法が変えられようとしているのか
第三節 教育基本法第10条と戦争と平和
教育基本法第10条と戦争と平和
第四節 教育条理(1947年教育基本法など)を生かす実践課題
教育の条理を生かす教育実践・行政の課題――「06年教育基本法体制」をどうのりこえるか
【資料】教育基本法(1947年)
第五章 自治体の教育政策と教育の未来
第五章解説
第一節 自治体の教育政策と千葉県・森田県政
森田県政と教育――道徳教育・教科書問題を中心に
第二節 東日本大震災と教育の未来
東日本大震災から教育の未来を問う
著者略歴

[担当からのコメント]
子どもを持つ親であれば教育問題に関心があるのは当然としても、「教育」というものが社会の根幹をなす重要な人類の叡智であるという意識を持つならば、社会に住むすべての人間が教育にもっと関心を持たなければならないのではないかと本書を読みながら改めて思います。喫緊の教育課題に向き合うための一助として、ぜひ本書を多くの方にご活用いただければ嬉しく思います。

[著者略歴]
三輪 定宣(みわ さだのぶ)

1937年生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学。相模女子大学、高知大学、千葉大学で教鞭をとる。現在、千葉大学名誉教授、帝京短期大学教授。専門は教育学。日本教師教育学会会長などを務めた。近著に『教育学概論』(学文社、2012年11月)。

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