批孔寓話【漫画付き】

(著) 松尾善弘

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作品詳細

[商品について]
―あなたは、漢字の本質を理解できているか―
わが国の教育や文化界をはじめ、社会の各方面に多くの影響を及ぼしている、孔子を聖人とみなす尊孔思想。しかし、それはもはや盲目的孔子崇拝となり、ある面では世の近代化を阻害してきた側面さえあると言える。ーー本書は「矛盾」や「温故知新」、はたまた「性善説と性悪説」など、現代でも頻繁に耳にする孔子の思想が反映された言葉や思想を取り上げ、その真の意味に改めて迫る一書。漢字の本質を見極め、真の漢詩漢文理解をめざした、言うなれば批孔・反儒家論である。トピックの内容がよりイメージしやすくなる漫画付き。

[目次]
まえがき
Ⅰ.批孔寓話
1.[傚顰(ひそみにならう)]
2.「守株待兎(しゅしゅたいと)(株(くいぜ)を守って兎を待つ)」
3.[助長(じょちょう)][宋人(そうひと)][杞憂][宋㐮之仁]
4.[矛盾(むじゅん)]
5.[朝三暮四]
6.「直躬(ちょくきゅう)」説話(1)
7.「直躬(ちょくきゅう)」説話(2)
Ⅱ 反儒家論
1.[王充『論衡(ろんこう)』の反儒家論]
2.孔子[誅少正卯(ぼう)]事件
3.[葉公好龍(葉公(しょうこう)龍を好む)]考
Ⅲ.『論語』の謬論批正・その他
1.[学びて時に之を習ふ]
2.[温故知新]真解
3.「下学上達(下学して上達す)」
4.[志学・而立・不惑・知命]
5.[刻船求剣(舟(ふね)に刻(きざ)みて剣(けん)を求(もと)む)]
6.[「性善説」VS「性悪説」]
7.[批林批孔(ひりんひこう)]
あとがき
著者略歴

[担当からのコメント]
孔子の言行を記録した『論語』などは、長い時代と国境を越えて、広く日本人に馴染みのある書物ですが、実は多くの人は表層的な理解に留まっているのかもしれません。そんな現状に待ったをかける本書、ぜひご一読ください。

[著者略歴]
松尾善弘(まつお・よしひろ)

1940年 生まれ
1959年 東京教育大学漢文学科入学
1963年 同大学院修士課程入学
1967年 同博士課程入学
1975年 鹿児島大学教育学部助教授
1981年 同教授
1997年 山口大学人文学部教授に転任
2003年 同定年退職

著書
『漢語入門(発音編)』1989・4 白帝社
『漢語入門(文法編)』1993・3 白帝社
『唐詩の解釈と鑑賞&平仄式と対句法』1993・4 近代文藝社
『尊孔論と批孔論』2002・12 白帝社
『唐詩読解法』2002・12 白帝社
『日中漢字・漢語・漢詩・漢文論』2012・2 斯文堂
『西郷隆盛漢語全集』2018・3 斯文堂
『漢語で繙く西郷像』2021・6 斯文堂

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