憲法を実践する村: 沖縄・読谷村 平和を守るための闘い

(著) 山内徳信

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作品詳細

「憲法は日本国民にとって、正義の味方であり、平和の味方であり、百万の味方なのだ。この本は憲法を盾にして、二十余年にわたって、読谷村長として、米軍(米国)や日本政府を相手に、村民と共に闘い続けてきたドキュメントである」(はじめに)

沖縄に、基地問題に正面から立ち向かい、土地を取り戻した村があった――。
村民の安全と生活を第一に優先し、大統領相手でも対等・平等な立場で交渉する。米軍基地内に役場庁舎や文化センター、運動広場を建設。さらに、伝統織物の復興や、陶芸の産地化に向けた整備など、人間性を豊かにする文化運動にも取り組む。
沖縄県・読谷村長を務めた著者による、憲法を実践した自治体づくりの全活動をまとめた記録。

相手を上まわる理論武装をする、目的と夢を行政と住民が共有する、笑いも文化もすべてを武器にする、戦わずして勝つ――これは、知性による、尊厳のための闘いだ!


 目次
一 沖縄の心
沖縄の歴史は訴える――96平和憲法・平和行政と文化行政/沖縄の現状と将来展望――99沖縄と広島をむすぶつどい

二 文化村づくり
基地のなかに、文化村づくりの闘い――沖縄・読谷村の自治の闘い/米軍と闘う村/なぜ農業用ダム造りに情熱を燃やしたのか/戦争の後始末、地籍調査と跡地利用――行政と地主会で国を動かす/読谷村の村づくり運動と福祉の基本理念/身の丈美術館論/基地の村に人間の尊厳を打ち立てる――甦る読谷山花織

三 ふるさとから地球へ
地球に未来を、子どもたちに夢と希望を/全国民に訴える――国民の血税を巨大な米軍基地建設に使わせてよいのか/日本は戦後最大の危機に直面――再び国民を戦争の道連れにするな/平和憲法を盾に、基地のなかに文化の楔を打ちこむ

【著者プロフィール】
山内 徳信(やまうち・とくしん)

1935年 沖縄県読谷村字宇座に生まれる
1945年 沖縄戦を体験する
1951年 読谷高校へ入学「新憲法」の制定を知る
1953年 村社講平氏と出会う「力必達」
1954年 沖縄県立読谷高等学校卒業
1958年 琉球大学文理学部(史学科)卒業
1958年 沖縄県立読谷高等学校赴任
1965年 研究員として静岡県(島田高校)へ派遣
1966年 沖縄県立中部農林高等学校へ転勤
1973年 沖縄県立読谷高等学校へ転勤
1974年 沖縄県読谷村長初当選、自治体行政へ転換、6期23年半
1998年 1月27日、村長退任
1998年 1月27日、沖縄県出納長就任
1998年 12月9日、県出納長退任
1999年 4月10日、山内平和憲法・地方自治問題研究所長
2000年 5月、基地の県内移設に反対する県民会議共同代表

主な著作
1997年 『沖縄・読谷村の挑戦』(共著・岩波ブックレットNO.438)
1998年 『叫び訴え続ける基地沖縄』(那覇出版社)

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