心惹かれる、時代の中の女性たち—— 杭い、そして生きた九つの人生
(著) 中田重顕
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[商品について]
―ここにある人生は、ときに狂おしいほど美しく、ときに底が見えないほど深く暗い―
女性ながら権力に立ち向かって倒れていった人たち、私はそのような女性に憧憬の思いを抱いていた――。当時皇太子摂政の昭和天皇殺害を企てたとして大逆罪により死刑の判決を受け、天皇の名による恩赦で無期懲役に減刑されたことを屈辱として自死した女革命家・金子文子、同じく大逆罪で死刑判決を受け、近代裁判史上最初の女性死刑囚として、また最初の女革命家としての誇りを胸に、絞首台に上がっていった菅野すが、わが国最後の切支丹弾圧で肥前長崎からはるけく遠い熊野に流されてきた十七歳の隠れ切支丹娘岩永キクなど、著者が心惹かれ興味を抱いた九人の女性の人生の光と闇を、独自の目線で綴った伝記集。
[目次]
――発刊に当たって――
1 岩永キク
2 飯田とみ
3 峯尾ノブエ
4 金子文子
5 吉川初枝 上原はつ子 上原当美子
6 金花順 夏雅蘭
7 渡海京子
8 大石栄(えい)
9 菅野すが
著者略歴
[出版社からのコメント]
本書に収められている10人の女性は、誇り高い生き方をした人もいれば、心の闇に引きずり込まれたような生き方をした人もいます。そこに何を見いだすかは人それぞれですが、形式的な価値観はひとまず保留して、ぜひ一つひとつの人生をじっくりと味わう、そんな時間を本書を通じて過ごしていただければ嬉しく思います。
【著者略歴】
中田 重顕(なかた・しげあき)
著書
短編集
・たそがれ、サトムの婆と 叢文社
・観音浄土の海 叢文社
エッセイ集
・みくまの便り はる書房
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