心を、施設を、凍らせてはいけない――声なき声に耳を傾ける介護福祉の現場から
(著) 海野洋
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[商品について]
―誰もが、けっして一人で生きていくことはできない―
阿武隈山脈を遥かに眺望する小高い丘陵地「光の丘」は、東北・北海道では最初となる肢体不自由児施設誕生の地であり、現在は重度身体障害者授産施設を始め、身体障害者療護施設、身体・知的デイサービス事業、知的障害者更生施設及び福祉ホーム、養護学校や保育所など、子供と大人のための多様な福祉施設が存在している。ここには、外にある街で暮らしてみたいとという願いや、自由にならない自分自身への怒りや哀しみ、生きることを他人に預ける無念さ、将来のことや障害に伴う疾病などの不安など、嵐の海にうねる波ような、たくさんの心の声がこだましている。本書は、長く障害者福祉に携わってきた著者が、そうした心から目を反らすことなく、日々に翻弄され揺れ動く彼らの声なき声を聞き続けてきた、その記録である。福祉や社会のあり方を改めて世に問う一書として、示唆に富む内容となっている。
[目次]
まえがき
新緑の季節
叫び声
常さんの呟き
声が欲しい
青春
介護の手
迷走する心
父の約束
長い夜
表向きの判断
特別な関心
福祉に関心を
医療との闘い
お銀さんの孤独(1)
お銀さんの孤独(2)
心を見つめる(1)
心を見つめる(2)
心を見つめる(3)
著者略歴
[出版社からのコメント]
私たちは誰もが遅かれ早かれいずれは「弱者」になる、という本書の中の言葉は、けっして軽いものではありません。その現実から目を背けるのではなく、福祉の現実に目を向けて誰もが住みやすい社会を作る、そのための一助として、本書を多くの方にご活用いただければ嬉しく思います。
【著者略歴】
海野 洋(うんの・ひろし)
1934年12月 福島県いわき市に生まれる
1962年 肢体不自由児施設勤務
1990年 身体障害者療護施設勤務
2000年 身体障害者デイサービスセンター勤務
2002年 社会福祉法人いわき福音協会理事長
その他 全国身体障害者施設協議会及び県内福祉関係の各種委員に就任
©海野 洋 (P)22世紀アート
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