屋久島物語──木霊の森と人の詩(うた):柳瀬良行短編集

(著) 柳瀬良行

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作品詳細

[商品について]
―体の中まで緑になっちゃいそうだよ―
屋久島最大の集落・宮之浦にある屋久島環境財団に県庁から派遣された柳瀬は、休日になるとバードウォッチングを楽しんでいた。人事異動が落ち着いた四月下旬の休日、お気に入りの鳥「キビタキ」を探しに白谷の森を訪れ、森の中で至福の時間を過ごしていた柳瀬だったが、目当ての「キビタキ」には出会うことができず、もう少し森の奥へ進もうと思いはじめる。そしてかん高い笑い声に気づいたとき、柳瀬は見知らぬ森の中に迷い込んでいたーー「山姫」の伝説を絡めながら屋久島の豊かな自然の中にひそむ危うさと人間という存在の不思議さを描いた、銀華文学賞奨励賞受賞作「さきしままる」をはじめ、森と人と自然のコスモロジーを描いた著者渾身の物語集。

[目次]
第一部 さきしままる
第二部 キビタキ
願いの糸(ねがいのいと)
茜雲(あかねぐも)
初鏡(はつかがみ)
花衣(はなごろも)
若葉風(わかばかぜ)
短夜(みじかよ)
青葉時雨(あおばしぐれ)
虫霞(むしがすみ)
遣らずの雨(やらずのあめ)
檀那墓(だんなばか)
星夜(ほしのよる)
雪華(ゆきのはな)
月待(つきまち)
万緑(ばんりょく)
第三部 月の神
あとがき
著者略歴

[担当からのコメント]
本書の中におさめられているのは、人間と自然の物語です。屋久島の歴史や文化を知りたいという読み方もありますが、屋久島で生きる生身の人々の人生や屋久島という場所の空気感のようなものも楽しんでいただければ幸いです。

[著者略歴]
柳瀬良行(やなせよしゆき)
履歴
 昭和二十九(一九五四)年 鹿児島県日置郡日吉町生まれ
 昭和五十二(一九七七)年 熊本大学法文学部法学科卒業・鹿児島県庁入庁
 令和二(二〇二〇)年三月 鹿児島県庁退職
 令和五(二〇二三)年四月 かごしまショコラ保育園園長就任
出版歴
 平成二十四(二〇一二)年「知林ヶ島物語」(日本文学館)発刊
 平成二十五(二〇一三年)「屋久島物語」(日本文学館)発刊
 令和四年(二〇二二)年電子書籍「知林ヶ島物語」(二二世紀アート)発刊
環境省・自然公園指導員、環境省登録・環境カウンセラー(市民活動部門)
日本自然保護協会会員、日本野鳥の会会員(同かごしま県支部・支部長)
文芸同人誌「あかね」同人

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