小説 月影の歌──吉良忠臣蔵の真実

(著) 中津攸子

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作品詳細

[商品について]
―「この世の最後のお点前……」―
元禄14年(1701)3月14日、吉良家第17代の当主・吉良上野介義央は、江戸城内の松の廊下で突如、赤穂の藩主、浅野内匠頭長矩により斬りつけられた。幸い傷は浅手で済んだものの上野介によれば、浅野長矩に斬りつけられるような覚えはないという。果たして浅野長矩をこの事件に導いたものとは、いったい何だったのか。ーーいわゆる「赤穂事件」に続くこの一連の事件に関わった人々は、混沌とした幕藩体制の中でどのように翻弄されたのかという問いと、上野介の後継者でもあり、若くしてこの世を去った吉良義周の無念の生涯を堅実な史実と豊かな創造力を織り交ぜながら見事に描きぬいた傑作の歴史小説。

[目次]
第一章 名残の茶会
 登城
 松の廊下刃傷事件
 内匠頭の切腹
 その日の吉良上野介
 内匠頭の妻
 赤穂城没収
 隠居願い出
 献花
 浅野家断絶
 警備不用
 柳沢の面影
 上野介の覚悟
 上杉家の負担
 名残の茶会
 ああ、十二月十四日
 施錠した炭小屋
 吉良家の忠臣
 埋葬
第二章 諏訪の吉良義周
 赤穂浪士切腹
 評定所の呼び出し
 流人駕籠
 黒い影
 高島城到着
 南の丸の生活
 出会い
 上野介贋者説
 遅い春
 諏訪忠虎の訪問
 恩は石に刻め
 囲み屋敷の菫
 くちづけ
 雨
 諏訪湖の風
 別離
 訃報
 旅立ち
あと書き
著者略歴

[担当からのコメント]
様々な小説や映画の題材にもなる吉良上野介義央ですが、茶道の達人でもあったということを知っている人は意外と少ないのではないでしょうか。今なお多くの人々を惹きつける吉良家の歴史を丹念に描いた本書、ぜひじっくりとお楽しみください。

[著者略歴]
中津攸子(なかつゆうこ)
受賞
 第1回市川市民文化賞奨励賞
 第12回中村星湖文学賞
 北上市文化振興感謝状
 市川市文化市政協力感謝状
著書
「万葉の悲歌」「かぐや姫と古代史の謎」「万葉集で読む古代争乱」「小説松尾芭蕉」「天平の望郷歌」「真間の手児奈」「みちのく燦々」(以上新人物往来社)「市川の歴史」(市川よみうり新聞社)「こんにちは中国」「下総歴史人物伝」(以上崙書房)「葛飾を歩く」(NTT出版)「インドネシア旅行記」(市川市メダン市姉妹都市協会)「翔天の詩」「君が代百年」(以上真美社)「風の道」「風わたる」(以上角川書店)「和泉式部秘話」(講談社出版サービスセンター)「戦国武田の女たち」(山梨ふるさと文庫)「武田氏の祖は高麗王か」(山日出版)「いろは歌」「たったひとつの真実」「観音のあるまち行徳・浦安」(以上中山書房)「怨霊忠臣蔵」「怨霊蒙古襲来」(以上彩図社)「吉良上野介の覚悟」(文芸社)「消されていた東北の歴史」「蒙古襲来と東北」「風の丘」「二十一世紀の女性の生き方」「伝えたい家族のきずな」「宮本武蔵の覚悟」「幸せに生きる」「東北の輝き」「源義経の覚悟」(龍書房)「万葉集の中の市川」(珠玉社)「市川歴史さんぽ・人物編」(エピック社)「ロシア世界遺産紀行」「沖縄世界遺産紀行」(真美社)他多数

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