字遊字観ーー知れば知るほどおもしろい、分解してみるとよくわかる漢字の姿。

(著) 吉野公英

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作品詳細

[商品について]
―「僕」と「私」、貴方はどっちを使う?―
漢字の解釈である字解には、研究の成果である学説と「人という字は支えあって出来ている」というような時代ごとに生まれた俗説があります。俗説は楽しいですが字解としては不正確ですし、学説も個々の学者によって異論も多く見られます。甲骨文字をルーツとするためか、漢字は長い年月を経ても尚、私たちの直感に訴えかけるデザイン性を持っています。ならば文字を観察して分解し、意味を捉えて組み立て直せば、学説とも俗説とも異なる字解の愉しみがそこにあるに違いないーー学説よりは自由に、俗説よりはアカデミックに、観て想って考える、新感覚の字解よもやま124話。

[目次]
【はじめに】
壱  人(ひと)は一人
弐  仙(セン)と俗(ゾク)
参  儲(もうけ)の分け目
四  位(イ)は立つ場所
五  仇(キュウ)休(キュウ)伏(フ)
六  久(キュウ)はミイラか
七  謝(シャ)と射
八  足(あし)と無足移動
九  競(キョウ)と関節
十  企(キ)は考える
十一 愛(あい)と受(ジュ)
十二 恋(レン)の旧字三解釈
十三  京(きょう)は大きい高
十四  高(コウ)は優秀象形文字
十五  鯨(ゲイ)と単位
十六  陰(イン)と「影」(エイ)
十七  光(ひかり)と足下の闇
十八  潮(チョウ)と朝(あさ)
十九  閑(カン)
二十  間(カン)は月から日へ
二十一 問(モン)意外なモンだ
二十二 隙(ゲキ・すき)は一瞬
二十三 蚊(か)の音
二十四 蝶(チョウ)の字解
二十五 蛍(ほたる)光の表現
二十六 財(ザイ)と杭(クイ)
二十七 宝(ホウ)と欲張りな寶
二十八 国(くに)の宝とは
二十九 辺(へん)と邉(ナベ)
三十  眉をひそめた幸(コウ)
三十一 校(コウ)の用途は狭い
三十二 雉(きじ)はメタボ
三十三 静(セイ・しず)の均衡とは
三十四 鳩(はと)の意外な秘密
三十五 看(カン)昔も今も
三十六 吉(キチ・よし)のこだわり
三十七 戯(ギ)は実戦に似せ
三十八 劇(ゲキ)とインデアン
三十九 刀剣(とうけん)の違い
四十  湖(コ)と胡(コ)
四十一 質(シチ)は担保の目利きの字
四十二 臭(シュウ)省略された点
四十三 答(トウ)と戦争
四十四 背(セ)と脊(セキ)
四十五 毋(なかれ)と母(はは)
四十六 僕(ボク)と私(わたし)
四十七 章(ショウ)と刺青
四十八 新(シン)と薪(まき)
四十九 親(シン)の暴走
五十  酔(スイ)は回転する
五十一 氣(き)を飛ばす
五十二 濯(タク)と躍(ヤク)
五十三 東と南と西
五十四 泣(な)く農民
五十五 悲(ヒ)の顔
五十六 婦(フ)と箒(ほうき)
五十七 夢(ゆめ)と色彩
五十八 百(ひゃく)と髑髏(ドクロ)
五十九 富(フ)富士山から考える
六十  神(シン)
六十一 刃(やいば)の刺し
六十二 分(ブン)と判(ハン)
六十三 正(セイ)正義と方向
六十四 水(スイ)と川は同じ字源
六十五 翠(スイ)・翡翠(カワセミ)
六十六 初(ショ)と始(シ)胎(タイ)
六十七 笹(ささ)国字
六十八 臼(キュウ・うす)
六十九 末(マツ)・未(ミ)・朱(シュ)
七十  星(ほし)煙突の中
七十一 旅(リョ)と遊(ユウ)
七十二 悠(ユウ)と禊(みそぎ)
七十三 雷(ライ)と電(デン)
七十四 真(シン)
七十五 善(ゼン)
七十六 美(ビ)
七十七 茶(ちゃ)の余裕
七十八 観(カン)観光は命がけ
七十九 困(コン)四角い世界
八十  婚・姻(コン・イン)
八十一 賞(ショウ)の喜び
八十二 字(ジ・あざ)あざな
八十三 欧(オウ)の配慮?
八十四 術(ジュツ)と道(ドウ)
八十五 愁(シュウ)は農作業の終わり
八十六 衝(ショウ)は交通事故
八十七 秘(ヒ)は誤字のままか
八十八 連(レン)と聯(れん)
八十九 突(トツ)然戻る犬
九十  黙(もく)と死刑
九十一 罪(ザイ)と罰(バツ)
九十二 思(おもう)は四角い頭
九十三 信(シン)と言と音
九十四 礼(れい)と豆
九十五 絶(ゼツ)と色恋
九十六 然(ゼン)
九十七 戦(セン)は武器の集まり
九十八 宗(ソウ)は高宗
九十九 牛(うし)の扱い
百   豚(ぶた)は肉
百一  河を渡(わたる)
百二  桃(トウ)饅頭
百三  強(キョウ)と弱(ジャク)
百四  撫(ブ)とイエス
百五  忙(ボウ)中に閑(カン)アリ
百六  涙(なみだ)の意味
百七  郵便の便(ベン)
百八  解(ゲ・カイ)
百九  遅い牛
百十  鯉(こい)と狸(たぬき)
百十一 躾(しつけ)の身
百十二 ちいさな薔薇(バラ)
百十三 刑(ケイ)と利(リ)
百十四 木(モク)と本(ホン)
百十五 植(ショク)と置く
百十六 森(シン)は神秘
百十七 粉(フン)と美女の関係
百十八  鼓(コ)の響き
百十九  馬(バ)鹿(ロク)
百二十  席(セキ)を同じうセズ
百二十一 拓(タク)名前は拓也で
百二十二 男(ダン)名前に使うわけは
百二十三 案(アン)は始めと最後
百二十四 典(テン)経(ケイ)曲(キョク)
【あとがき】
【参考辞書・本】
【著者創作略歴】

[担当からのコメント]
日本本来の言葉は大和言葉で漢字は外来語ですが、それらが合わさるその狭間には日本人だからこそ楽しめる字解の世界が広がっています。誰もが楽しめるそんな字解の魅力を、ぜひ本書と共に楽しんでいただければ嬉しく思います。

【著者創作略歴】
吉野公英
静岡県富士市在住

一九四九年 静岡県富士市生まれ
一九九四年 静岡銘菓「茶ップリン」創作
二〇〇七年 絵画「富士山四景」他(鳥瞰図)
二〇〇八年 創作和本「字解」「続・字解」
二〇一〇年 アクリル絵画「浅草ロック」他
二〇一一年 「字遊字観」出版
「雑兵の戦い」を表紙画とする。

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