大人のためのこころの教科書──いま、人生のことを考えよう
(著) 熊澤次郎
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[商品について]
ー向上への道は常に自分の心の中にあるー
長年、経営アドバイザーとして人材教育や悩み相談に携わってきた著者がおくる人生のヒントたち。
家庭での教育において大切なことや、自己を成長させる心がけ、物事がうまくいかないときの打開策など、よりよい未来の自分をつくるための智慧をお届けする。
大人になったいまだからこそ考えたいこと、実践したいことが詰め込まれた1冊。
[目次]
まえがき
1 教育篇
2 修養篇
3 実践篇
あとがき
参考文献
著者略歴
[担当からのコメント]
本書の著者は経営アドバイザーとして活躍してきた方ですが、その中での多くの経験から生まれた言葉には、たとえば仏教などにも通じるような、人間としての大切な心や生き方が写し出されています。普段仕事に追われてしまい、人生や社会のことをじっくりと考える機会の少ない方にこそお読みいただきたいです。
[書評]
正しく生きるとは、どういうことか?
自分を知り、いまを真剣に生きる
人生は選択の連続で、選択には判断が求められる。そのとき、なにを選ぶかは、どう生きるかの答えでもある。苦悩を抱え込まず、心やすらかに生きていくには、どうしたらよいのか?
本書は、その問いを掘り下げている。
考えることで、判断力を養う
ITやAIなどの技術革新は急速に進み、私たちの生活は膨大な情報であふれている。一説によると、現代人が1日に触れる情報量は江戸時代の1年分に相当するらしい。
そんななか、2022年末に登場したChatGPTは世界を驚かせた。一定の条件を定義して質問すれば、なんでも答えてくれる。いよいよ、ドラえもんの世界が現実味を帯びできた。一方で、生成AIが導き出した答えをどう使うかは、 人の判断に委ねられている。判断を誤れば、誤情報拡散や著作権侵害などを引き起こしかねない。
「なにが正しくて、なにが正しくないのか」は、自分の頭で考えて判断しなければならない。これは時代が変わっても、変わらないだろう。むしろ、多くの情報が手に入る現代ほうが、判断が難しくなっているのではないだろうか。
著者は「ものごとを納得するまで考えると、生活の智慧(ちえ)が湧いてくる」と言う。深く考えることは、自分なりの答えを出すことであり、そのプロセスが判断力を養うのだ。
問いによって考え、自分を知る
本書には、著者がこれまでの人生で気づいた正しく生きるためのヒントが、教育・修養・実践の視点から紹介されている。「家庭とは、どのような場所だろう?」「家族が幸せであるために、なにができるか?」といったさまざまな問いかけが、読者に考えるきっかけを与えている。
家族に感謝できているだろうか。関心を持って接することができているだろうか。顔を見て「ありがとう」「おはよう」「おやすみ」「いってらっしゃい」「おかえり」を言えているだろうかと、私も自分を省みた。本書との対話により、思考が深まっていく。
いまの自分が未来をつくっている
本書の「あとがき」は、このような言葉で締めくくられている。
―――――――
いまのあなたは
過去のあなたがつくり出したものであり
未来のあなたは
いまのあなたがつくっていく
だから いまを大切に生きよう
―――――――
仕事や家事、育児に介護など、目の前のことで精いっぱいで先のことなど考えられないという人も多いだろう。しかし、それでも、いまなにをするべきか真剣に考えてほしい。なぜならば、未来はいまの行動で変えられるからだ。そこには、希望がある。
本書は、「正しく生きるとは、どういうことか?」という問いに対して、考えを巡らす一助となる。未来に漠然とした不安を抱えている人、家族や友人、同僚との関係に悩んでいる人に読んでほしい。
文・コクブサトシ
[著者略歴]
熊澤 次郎(くまざわ・じろう)
1939年 滋賀県に生まれる。
1969年から経営アドバイザーとして熊沢企画相談所を主宰。
自然の法則や日常生活の体験から真理や原理原則を学び、心を中心とした実践体系で多数の企業の経営指導、後継者育成、人材教育、悩みの相談などにあたっている。
江戸時代碩学者 熊沢蕃山 第11代末裔。
人間学講座「実践的LOG式経営法」勉強会開催中。
(本プロフィールはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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