夢を運ぶ700キローー夫婦で横断縦走58日、日本初の山行に挑んだ日々

(著) 伊賀敷洋一(著)伊賀敷晴江

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作品詳細

[商品について]
―日本海から太平洋へ 夫婦で叶える日本横断縦走―
日本海から3000mの山々を全て踏み太平洋まで横断縦走するという世界で一番大きな還暦祝いに挑戦した夫婦ふたり。台風の暴風雨の中何度も足をすべらせ転がり落ちそうになったり、水場まで辿り着けずキャベツで喉の渇きを癒したり、畳一帖に三人で寝たりと、日に日に疲れも溜まり山旅の過酷さに直面する。しかし、雪から顔を出している大小色とりどりの高山植物の花畑、コイワカガミが絨毯のように生えるけもの道、朝露に濡れながら進む静寂な樹林、ダケカンバの林に挟まれ雨に洗われた多彩な大石がごろごろとした谷道、南アルプスらしい重厚な森林など大自然の尊厳と風光を味わい、踏み出す足は止まらない。果たして二人は六十歳の誕生日を日本の最高峰富士山で迎え、日本横断縦走を成し遂げることができるのかーー百名以上の人々に支えられ歩き抜く58日間700㎞に及ぶ大縦走山行夫婦旅の記録。

[目次]
序として
はじめに―――晴江
はじめに―――洋一
前 日 二〇〇二年七月十二日(金)
[自宅から富山へ]
1日目 二〇〇二年七月十三日(土)
[親不知海岸から栂海新道へ]
2日目 二〇〇二年七月十四日(日)
[栂海新道・白鳥山から栂海山荘]
3日目 二〇〇二年七月十五日(月)
[お花の宝庫アヤメ平から朝日岳へ]
4日目 二〇〇二年七月十六日(火)
[台風の中、白馬岳へ。帽子を飛ばされる]
5日目 二〇〇二年七月十七日(水)
[唐松岳・40年ぶりの再会]
6日目 二〇〇二年七月十八日(木)
[五竜岳・晴江が飛蚊症に]
7日目 二〇〇二年七月十九日(金)
[あこがれの鹿島槍ヶ岳は豪雨の中]
8日目 二〇〇二年七月二十日(土)
[スバリ岳のコマクサ群落]
9日目 二〇〇二年七月二十一日(日)
[針ノ木谷渡渉で夫婦喧嘩]
10日目 二〇〇二年七月二十二日(月)
[黒部平~室堂平。ユキザサがおいしそう]
11日目 二〇〇二年七月二十三日(火)
[今縦走初めての三〇〇〇mの頂・立山へ]
12日目 二〇〇二年七月二十四日(水)
[五十回忌の弔いに涙する]
13日目 二〇〇二年七月二十五日(木)
[日本一美しい山・薬師岳]
14日目 二〇〇二年七月二十六日(金)
[高天原温泉の露天風呂]
15日目 二〇〇二年七月二十七日(土)
[水晶池から岩苔小谷のお花畑]
16日目 二〇〇二年七月二十八日(日)
[三県の境・三俣連華岳]
17日目 二〇〇二年七月二十九日(月)
[休養日・命の洗濯]
18日目 二〇〇二年七月三十日(火)
[槍ヶ岳の祠で安全祈願]
19日目 二〇〇二年七月三十一日(水)
[穂高岳山荘で国際交流の大宴会]
20日目 二〇〇二年八月一日(木)
[奥穂高岳から前穂高岳へ]
21日目 二〇〇二年八月二日(金)
[ジャンダルムは雲の中]
22日目 二〇〇二年八月三日(土)
[二十二日ぶりの下界の味わい]
23日目 二〇〇二年八月四日(日)
[白骨・乗鞍スーパー林道を歩く]
24日目 二〇〇二年八月五日(月)
[灼熱の国道を乗鞍岳へ]
25日目 二〇〇二年八月六日(火)
[乗鞍岳から木曽のチベットへ]
26日目 二〇〇二年八月七日(水)
[同好の士 藤永礼三さんが追いつく]
27日目 二〇〇二年八月八日(木)
[日本のキリマンジャロ・御嶽山]
28日目 二〇〇二年八月九日(金)
[夥しい霊神碑の中を下る]
29日目 二〇〇二年八月十日(土)
[道の駅・ゆでとうもろこしに妻の機嫌直る]
30日目 二〇〇二年八月十一日(日)
[木曽駒ヶ岳へ標高差二〇〇〇mを登る]
31日目 二〇〇二年八月十二日(月)
[空木岳・妻がイライラ、ハラハラ、ドキドキ]
32日目 二〇〇二年八月十三日(火)
[越百山から中小谷を下る]
33日目 二〇〇二年八月十四日(水)
[スイカをたら腹食べる]
34日目 二〇〇二年八月十五日(木)
[南アルプス玄関口の名物おばあちゃん]
35日目 二〇〇二年八月十六日(金)
[角兵衛沢岩小屋。落石の音を酒の肴に]
36日目 二〇〇二年八月十七日(土)
[強力サポートでルンルン鋸岳]
37日目 二〇〇二年八月十八日(日)
[甲斐駒ヶ岳・嵐の前の静けさ]
38日目 二〇〇二年八月十九日(月)
[台風十三号の中、仙丈岳へ]
39日目 二〇〇二年八月二十日(火)
[究極のハイマツ漕ぎで小太郎山へ]
40日目 二〇〇二年八月二十一日(水)
[台風一過、震えあがった0度の北岳]
41日目 二〇〇二年八月二十二日(木)
[塩見岳・リンドウの白花に妻、歓声をあげる]
42日目 二〇〇二年八月二十三日(金)
[三伏峠で貴婦人に出合う]
43日目 二〇〇二年八月二十四日(土)
[雨の荒川三山・雷鳥の親子になごむ]
44日目 二〇〇二年八月二十五日(日)
[赤石岳から豊かな谷・百軒洞へ]
45日目 二〇〇二年八月二十六日(月)
[聖岳でオコジョ]
46日目 二〇〇二年八月二十七日(火)
[南アルプス最後の光岳へ]
47日目 二〇〇二年八月二十八日(水)
[聖平小屋・大盛カレー二回お代り]
48日目 二〇〇二年八月二十九日(木)
[またまた夫婦喧嘩]
49日目 二〇〇二年八月三十日(金)
[実に楽しい二軒小屋への林道三時間半]
50日目 二〇〇二年八月三十一日(土)
[南アルプスとお別れ、伝付峠]
51日目 二〇〇二年九月一日(日)
[豪華なお弁当つきで国道二十二キロメートルを歩く]
52日目 二〇〇二年九月二日(月)
[今日も空身で富士山登山口へ]
53日目 二〇〇二年九月三日(火)
[青木ヶ原樹海から五合目へ]
54日目 二〇〇二年九月四日(水)
[のんびりと八合目へ]
55日目 二〇〇二年九月五日(木)
[初めての富士山お鉢めぐり、一日早い還暦祝]
56日目 二〇〇二年九月六日(金)
[富士山山頂、嵐の中のテント撤収]
57日目 二〇〇二年九月七日(土)
[五十八日間・六十年の縮図、愛鷹連峰縦走]
58日目 二〇〇二年九月八日(日)
[うれし涙の沼津・千本浜公園]

あとがき

著者略歴
序文寄稿者略歴

[担当からのコメント]
本書は夫婦それぞれの視点から58日間の旅の様子を楽しむことができます。過酷な状況の中でもお互いを思いやる気持ちや揺るぎない信頼、旅を通してかみしめていく夫婦の絆を感じられる作品になっています。大切な人と旅に出たくなる本書、ぜひご一読ください。

[著者略歴]
伊賀敷洋一
 一九四二年北海道に生まれる。(株)髙島屋玉川店勤務。日本体育協会公認・山岳指導部員。日本山岳耐久レース十回参加の内八回完走。四女の部活(尾瀬)に同行し、山の魅力に目覚める。二〇〇六年の年間山行日数六十日。半数は丹沢山塊。薮漕ぎで山ヒル・笹ダニに悩まされながら、妻と共に丹沢の面白さを探っている。二〇〇六年十月、日本百高山踏破。

伊賀敷晴江
 一九三八年東京都に生まれる。(株)横浜髙島屋退職後は四人娘の育児に専念。子供の成長に伴い、幼稚園・小・中学校PTA・少年補導員・青少年相談員・薬物乱用防止指導員他、ボランティア活動に携わる。五十代から夫と共に花を愛でながら登山を楽しむ。二〇〇六年十月、日本百高山踏破。

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