国名・地名から分析したユーラシア 各文化圏のDNAを探る地歴学
(著) 室谷茂
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―地名がわかれば文化がわかる―
それぞれの国や地域には長い歴史の中で形成されてきた文化圏があり、そこにはルールや伝統、生き方など風土に培われた個性とも言える文化圏のDNAがある。国際社会が相互理解を深め平和を実現・維持していくためには、それぞれの文化圏のDNAを尊重することが不可欠である。そこで本書では、世界の人口の約7割が含まれる北アフリカを含めたユーラシアの各文化圏を対象に、国名と地名という各文化圏の最も基本的な特徴を示す指標を使用して、そのDNAを読み解き比較考察を行っていく。歴史地理学研究としても文化論研究としても示唆に富む一書。
[目次]
まえがき
第1章 ヨーロッパ文化圏
1. 国名の意味
2. 王朝・王国名の由来と分類
3. 市町村接頭・接尾辞,都市名,地域名の解説
4. 国名・地名から分析した文化圏の特色
5. ヨーロッパの根底にある価値観
6. ヨーロッパ(キリスト教世界)のまとめ
第2章 西アジア・北アフリカ文化圏
1. 国名の意味
2. 王朝・王国名の由来と分類
3. 市町村接頭・接尾辞,都市名,地域名の解説
4. 国名・地名から分析した文化圏の特色
5. 西アジア・北アフリカの根底にある価値観
6. 西アジア・北アフリカ(イスラーム世界)のまとめ
第3章 南アジア文化圏
1. 国名の意味
2. 王朝・王国名の由来と分類
3. 市町村接頭・接尾辞,都市名,地域名の解説
4. 国名・地名から分析した文化圏の特色
5. 南アジアの根底にある価値観
6. 南アジア(インド世界)のまとめ
第4章 東アジア文化圏
1. 国名の意味
2. 王朝・王国名の由来と分類
3. 市町村接頭・接尾辞,都市名,地域名の解説
4. 国名・地名から分析した文化圏の特色
5. 東アジアの根底にある価値観
6. 東アジア(中華世界)のまとめ
第5章 内陸(中央)アジア文化圏
1. 国名の意味
2. 王朝・王国名の由来と分類
3. 市町村接頭・接尾辞,都市名,地域名の解説
4. 国名・地名から分析した文化圏の特色
5. 内陸アジアの根底にある価値観
6. 内陸アジア(遊牧世界)のまとめ
第6章 東南アジア文化圏
1. 国名の意味
2. 王朝・王国名の由来と分類
3. 市町村接頭・接尾辞,都市名,地域名の解説
4. 国名・地名から分析した文化圏の特色
5. 東南アジアの根底にある価値観
6. 東南アジアのまとめ
第7章 国名・地名からみた文化圏の比較
1. ヨーロッパと西アジア・北アフリカの比較(キリスト教世界とイスラーム世界)
2. ヨーロッパと南アジアの比較(キリスト教世界とインド世界)
3. ヨーロッパと東アジアの比較(キリスト教世界と中華世界)
4. ヨーロッパと内陸(中央)アジアの比較(キリスト教世界と遊牧世界)
5. ヨーロッパと東南アジアの比較
6. 西アジア・北アフリカと南アジアの比較(イスラーム世界とインド世界)
7. 西アジア・北アフリカと東アジアの比較(イスラーム世界と中華世界)
8. 西アジア・北アフリカと内陸アジアの比較(イスラーム世界と遊牧世界)
9. 西アジア・北アフリカと東南アジアの比較
10. 南アジアと東アジアの比較(インド世界と中華世界)
11. 南アジアと内陸アジアの比較(インド世界と遊牧民族)
12. 南アジアと東南アジアの比較
13. 東アジアと内陸アジアの比較(中華世界と遊牧世界)
14. 東アジアと東南アジアの比較
15. 内陸アジアと東南アジアの比較
第8章 ユーラシア全域
1. 二つの価値観とその境
2. 伝統的価値観と新しい世界観
3. 特色・価値観から分類するユーラシア(地図中の直線の部分)
4. 現在進行中の紛争(ロシアとウクライナの紛争)
おわりに
注
参考文献
著者略歴
[担当からのコメント]
現在の日本では自由・平等・民主といった欧米の価値観が正しいと当たり前のように思われていますが、世界に目を向ければ私たちの「当たり前」はけっして当たり前ではないことに気づかされます。本書はそうした気づきの先にある国際平和への道標として、たいへん意義のある内容になっていると思います。ぜひご一読ください。
[著者略歴]
室谷(むろや)茂(しげる)
1948年 石川県生まれ
兵庫教育大学大学院博士課程修了
博士(学校教育学)
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