俳句のための野鳥季語──春夏秋冬72種のノート
(著) 浅香富士太
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―野鳥は、季語にはとらわれない―
日本人に馴染み深い野鳥であるウグイスには、初音、老鶯、笹鳴きとその季節ごとに呼び名がある。いくつもの詩歌に詠われ夏を象徴する鳥といえるホトトギスも、時鳥、子規、郭公、杜鵑、不如帰など様々な言葉で表現される。このように野鳥は昔から日本人にとって大切な風物のひとつであるが、実際に野鳥の生態を具にみると、実はこうした季語としての野鳥と実際の野鳥には違いがあることが分かってくる。本書は、長年「野鳥の季語」に関心を抱き野鳥俳句を収集し続けてきた著者が、その成果を歳時記や分類学にとらわれず身近な鳥という視点から整理し、古今の俳人の句に解説を付してまとめた「季感」で味わう野鳥俳句ノートである。作句に悩む方はもちろん、俳句と季語について考えるうえでも示唆に富む一書。
[目次]
はじめに
春
夏
秋
冬
無季
あとがき
主な参考文献
【著者プロフィール】
[担当からのコメント]
都会で生活していると、日本人の心に響く花鳥風月を感じることはあまりありません。月はビルに遮られ、聞くのはカラスの声ばかり、でも野に出ればまだまだ風物に出会う機会はたくさんあります。春のツバメを見てふと芭蕉の句を口ずさむ、例えばそんな豊かな時間を、本書と共に楽しんでいただければ嬉しく思います。
[著者プロフィール]
浅香富士太(あさかふじた)(仁、ひとしを改め本名に戻す)
1936年 秩父市(元尾田蒔村)生れ
56年 上京
58年 俳句を始める。師は曾根崎久
62年 日本野鳥の会に入会。「野鳥の季語」に関心を持つ。
71年 幾つかの結社にかかわる。
85年 あかね入会、主宰岡田壮三(現在竹内弥太郎)。
師系角川源義。
86年 句集「野鳥の季節」出版。
92年 あかね作家賞受賞。
93年 随筆連載により功労賞。
2002年 こぶしの会結成、代表となる。
その他随筆集、歌集、作品集等出版。
元郵政職員。
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