作成過程を知れば公図がわかる:続・旧公図の見方──「公図は平面図」という誤解を払拭する

(著) 大沙々石彦

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作品詳細

[商品について]
―公図に対する誤解を払拭する―
明治政府は、土地の売買を容易にするために定められた範囲内で丈量して公図を作成したが、一部の専門家は公図が平面図であるとの先入観から、公図には誤りが多いとし、特に山岳部の公図の誤りを指摘した。本書は、広大な山林の管理を受け継ぎ公図の問題に直面する中で、明治政府の地籍測量記録を信じ、現地に何度も足を運んで公図の見方を解明した著者が、前著『旧公図の見方』に続き公図の製作過程と見方を事実に基づいて説明したものである。境界紛争に悩む全ての方にお届けする一書となっている。

[目次]
はじめに
公図に登記簿の地積を記入する
[公図2]・[公図3]を検討する
明治政府が公図の作製に伴い示した方針
① 字界を決定する
② 決定した字界内を丈量する
③ 字内を斜面・側面の原則に則って境界線を決定し地番を附す
④ 山岳部の丈量の原則・斜面側面にて縦横の間数を測る意味
⑤ 各地番内の丈量を、厳密に実施する
⑥ 各地番内を丈量する
⑦ 山岳部の平面図の境界点間を直線で結ぶ
⑧ 地番と登記簿地積を記入する
⑨ 隣り合う平面図を明確な地形変化の在る境界で分割する
⑩ 分割した2枚の平面図を任意に10~30度重ねる
⑪ 重ねた図面のうち、字界からはみ出た部分を切り取る
⑫ 重ねた二枚の平面図の断絶している縦横の線を繋ぐ
⑬ 水の径路を移動し断絶を無くす。径路が移動した事を強調する
⑭ 調整された図面を再び明確な境界線で切り離す
⑮ 切り離した図面を任意に傾けた元の角度で描き、地番を記入し公図とする
⑯ 切り離した図面を任意に傾けた元の角度で描き、地番を記入する
⑰ 本来この公図には描く必要の無い水の一字を描き、水が変更されている事を示す公図
⑱ 作製が完成した水が移動している公図
⑲ 水の字が書かれている公図
⑳ 公図が平面図を重ねて調整されて製図されている実態
㉑ 前頁の公図が重なっている実態を解説する〔第1段階〕
㉒ 隣り合う平面図を10~30度任意に重ねる〔第2段階〕
㉓ 字界から出た部分は切り取り、不足する部分は調整する
㉔ 前頁の図を明確な境界線で切り離し、上辺に対して 平面図を傾けた角度〔15度〕傾けて作図し[公図1]とする
㉕ 34頁の図を明確な境界線で切り離し、上辺に対して平面図を傾けた角度〔15度〕傾けて作図し[公図2]とする
㉖ 34頁の図を明確な境界線で切り離し、上辺に対して 平面図を傾けた角度〔15度〕傾けて作図し[公図3]とする
㉗ 完成した隣り合う公図の一覧〔縮小版〕
㉘ 隣り合う公図を接続させる〔縮小版〕
㉙ 隣り合う公図を接合して現地を見てはいけない
㉚ 市街地の旧公図も隣の公図と接合して見てはならない
㉛ 耕地の公図の見方
㉜ [隣り合う2枚の公図の重なり角度の調べ方]
㉝ [字界を挟む土地の分筆〔二枚の公図の接線を挟む土地の分筆〕]
㉞ 山岳部の公図の境界線の種類に注目する事
㉟ 公図の3つの欠陥とその防止対策
㊱ 参考資料
㊲ [実証解説]公図の水が移動している部分の現地の特定
㊳ 登記簿地積が正しい〔各地番が正確に丈量された〕証明
㊴ 公図と字(あざ)(絵(え))図(ず)の違い
㊵ 『不動産登記法14条1項の定める山岳部の地籍図』について
あとがき
付録『旧公図の見方』電子本原稿より
[実務編]
〔著者〕

[担当からのコメント]
山林に限らず、境界問題は法律問題の中でも最もポピュラーなものの一つです。誰もが土地を所有できる現代だからこそ、公図の見方や趣旨を理解しておくことは、いざというときのためにも必須の知識なのではないかと思います。ぜひご一読ください。

[著者]
大沙々.石彦(おおさざ いさひこ)
昭和21年岐阜県生まれ。道徳科学研究所編集部を経て、昭和46年4月臨済宗専門道場師家・瑞雲軒松山老師の涎下で6年余修行し意気投合。昭和52年秋、自坊の住職に就任。瑞雲軒の逝去後は、霧隠軒山川老師の涎垂を多年に亙り受ける。在任中は、企業の社員研修会講演、社会人生涯学習講演、新任警察官の研修講演、母親学級の講演など種々の講演依頼に応じる。毎週、月・水・金曜日には山内の洗心園禅堂にて朝6時より1時間の坐禅会を行なう。令和2年秋、住職を退任し山内に閑居。
 住職就任以来、サブワークとして公図の研究に取り組み、令和元年、アマゾン電子書籍『旧公図の見方』〔サブタイトル/境界標の位置を示す便利な図面・解き明かされた官僚の智慧〕を出版する
本著は、電子本の改定版と言うべき紙本のレポートである。この他に『無門関(むもんかん)第2則の真正な解釈』『ひふみ祝詞(のりと)の解読』『高天原(たかのあまはら)の特定』等の多種の研究レポートが有る。

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