二人の本因坊 : 丈和・秀和ものがたり
(著) 永岡治
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―語り継がれるふたりの偉大な棋士が、名勝負とともに躍動する―
相手を圧倒する棋風で剛腕ぶりを発揮し、江戸後期の囲碁界に君臨するもその前半生は多くの謎に包まれる第十二世本因坊丈和と、定石にこだわらない新布石を模索するなど若くしてその才能を発揮するも、後半生は時代の変わり目に翻弄された悲劇の巨匠・第十四世本因坊秀和――伊豆が生んだ囲碁界の2つの巨星・丈和と秀和の知られざる生涯を、残された棋譜や史料から描いた二人の本因坊の物語。
[目次]
第一部 本因坊丈和
奔放に生きた少年時代
デビュー戦
頭角を現す
本因坊家跡目
名門の権威にかけて
真剣勝負
国技観光
暗闘の始まり
虚々実々
碁所の座
盟友と決別
新鋭との血闘
無念の引退
隠居後の闘い
究極の囲碁的人生
第二部 本因坊秀和
生い立ちと修業時代
星打ちの新布石
井上因碩に挑戦
十五日間の激闘
実質争い碁第二戦
さらなる対決
無敵の時代
有為転変
碁所就位出願
痛恨の一敗
重なる不運
時代の曲がり角
孤影落日
その後の本因坊家
豊饒の棋士
あとがき
著者略歴
[担当からのコメント]
本因坊といえば秀策を思い浮かべる方も多いと思いますが、本書に登場するふたりの本因坊は、その少し前に活躍した名棋士たちです。AI全盛の今はもちろん、いつの時代も生身の才能がぶつかり合う名勝負は格別の輝きを放っているものです。そんな輝きを楽しめる本書は、囲碁ファンはもちろん囲碁について詳しくない方にもお薦めしたい作品です。
[著者略歴]
永岡 治(ながおか・おさむ)
1930年(昭和5年)、伊豆市八木沢で生まれる。静岡大学教育学部臨時養成科修了。伊豆各地の公立小学校に33年間勤務。
1982年(昭和57年)退職。以後文筆業。現在伊豆市文化財保護審議委員長。
著書『伊豆水軍物語』(中公新書1982年)、『海賊のいた入江』(青弓社1986年)、『古代東国物語』(角川選書1986年)、『クレオパトラも愛したハーブの物語』(PHP研究所1988年)、『ある綴方教師伝』(民衆社1988年)、『群像いず』(静岡新聞社1996年)、『伊豆水軍』(静新新書2008年)、その他多数。
挿し絵 三橋由美子
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