中国D級グルメの旅――日本人の知らない魅惑の大陸料理をめぐる

(著) 髙倉洋彰

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作品詳細

[商品について]
――中国のファストフード店などで見られる「熱狗」は何のことでしょう。
1.ハンバーグ 2.サンドイッチ 3.ホットドック
正解は本書「Ⅲ 羊頭と狗肉 1 沙虫と狗」をご覧ください。
広東料理、北京料理、山東料理、四川料理――広大な国土を持つ中国は、それぞれの地域によって異なる多彩な食文化を持っています。しかし日本で知られているのは、そうした食文化のほんの一部に過ぎません。本書は、そんな知られざる中国のC級グルメならぬD(Delux)級グルメを、考古学研究者として中国各地を旅し食してきた著者が語り尽くす魅惑の食文化エッセイです。馴染みのあるものからディープなものまで、知れば知るほど奥深い中国料理の世界をご堪能あれ。

[目次]
はじめに
Ⅰ パサパサの御飯
①朝食の光景
油条で朝食
パサパサ御飯
味わい深い粥
抜群の炒飯
チマキ(粽子)
②煮込み御飯と炊き込み御飯
赤米飯と紅豆飯
煮込みする沙鍋飯
竹の香りの竹筒飯
真っ黒の鶏飯
③米を加工した美味しい食べ物
日中で異なる「餅」の概念
佐賀みたいな白玉団子
本当は激甘の紹興酒
善哉のような甘いデザート黒米糯
④おにぎりが御飯を変える
おにぎりの進出
好まれるにぎり鮨
和風・日式の日本食
日本の電気炊飯器の普及
Ⅱ 麺へのあこがれ
①博多ラーメンの故郷を探す
中国の麺
感激の寧波ラーメン
豚骨こそが日式拉麺の生命
うどんの進出
②麺の作り方
拌麺との出会い
拌麺の作り方
③麺への憧れ
麺への憧れが生んだ米粉
過橋米線を味わう
日本と同じ蕎麦の味
④好まれる焼餅
藩陽の餡餅
新疆の焼餅
Ⅲ 羊頭と狗肉
①狗((犬))を食べる
三明治・漢堡・熱狗って何のこと
初めて食べた犬肉の味
犬を売る光景
②羊肉と羊頭
羊頭狗肉
東来順飯荘のシャブシャブ
屋台の羊肉串
羊の解体
鎮座する羊頭
朝鮮焼肉とモツ煮込み
Ⅳ 龍も虎も食べました
①蛇から猫まで
田鰻と田鶏・甲魚
蛇を食べる
猫までも
②雲南の珍味
烤乳扇という箸巻
熊蟬のようなスズメバチ
硬かった の肉
塩と化した塩漬豚
③貴州の珍味
唐辛子で食べたちり鍋
食べ損なった雑炊
鱗を味わう豆 魚
菱餅みたいな油煎八宝飯
④海の幸を味わう
姜女石遺跡のブイヤベース
本場の上海蟹
瑞安のムツゴロウ
洱海の白魚
合浦の沙虫
⑤松茸三昧
上虞の婚礼料理
干豆腐と豆腐串
湖南の臭豆腐
長白山の土蛙
渇きを癒す哈密瓜
昆明の納豆
海南島の椰子ジュース
雲南省の松茸
Ⅴ デラックスなD級グルメを体験
あとがき
著者略歴

[担当からのコメント]
動物も魚も野菜も虫も何でも食べる中国料理は、ある意味では食の冒険を堪能できる食文化と言えるかも知れません。考古学者として知の冒険のみならず食の冒険もしてしまう著者のスパイスの効いた文章は、多彩な食材と併せて読み飽きることがありません。ディープでローカルな中国大陸食の旅、ハマり過ぎに注意です。

[著者略歴]
髙倉 洋彰(たかくら・ひろあき)

1943(昭和18)年5月11日、福岡県朝倉市に生まれる。1974年に九州大学大学院文学研究科博士課程単位修得満期退学後、福岡県教育委員会文化課、県立九州歴史資料館を経て、1990(平成2)年から西南学院大学文学部、国際文化学部教授。文学博士。考古学・博物館学を担当。弥生時代~古代の社会構成や東アジアの国際交流を研究テーマとする。九州国立博物館の開館にあたって文化交流室(常設展示室)の展示基本計画を主導するなど、社会活動も行なっている。西南学院大学大学院学務部長、西南学院大学博物館長などを経て、2014(平成26)年に西南学院大学を定年退職し、現在名誉教授。同年5月に一般社団法人日本考古学協会会長に就任(2016年5月まで)。
本名 石田琳彰(いしだ・りんしょう)。観世音寺住職。

【著書】『弥生時代社会の研究』(東出版寧楽社、1981年)、『日本金属器出現期の研究』(学生社、1990年)、『弥生』(光文社文庫、1991年)、『金印国家群の時代』(青木書店、1995年)、『大宰府と観世音寺』(海鳥社、1996年)、『交流する弥生人』(吉川弘文館、2001年)、『箸の考古学』(同成社、2011年)、『行動する考古学』(中国書店、2014年)、『見聞考古学のすすめ』(雄山閣、2018年)、『金印国家群的時代』(中国・上海古籍出版社、2019年)

【編著】『観世音寺』(淡交社、1981年)、『日本における初期弥生文化の成立』(文献出版、1991年)、『AMS年代と考古学』(学生社、2011年)、『大学的福岡・博多ガイド』(昭和堂、2012年)、『東アジア古文化論攷』(中国書店、2014年)ほか

【共訳書】『図説中国古代銅鏡史』(中国書店、1991年)
 ほかに論文多数。

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