メキシコの夜明け──D・H・ロレンス紀行文 忘れえぬ理想郷への旅

(著) D・H・ロレンス

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作品詳細

[商品について]
―D・H・ロレンスが見たメキシコ、そして文明社会―
1885年に生まれ、1930年に没したイギリスの作家、D・H・ロレンス。世界各地を旅し、その体験をもとに数々の優れた小説や紀行文、随筆などを執筆したロレンスだが、本書はその中でも彼の文学世界、そして人生観に大きな影響を与えたメキシコでの体験を綴っている。ーー時間や金銭に対するインディアンの純粋な感覚に触れたロレンスが、まさにその対極にある文明社会の煩雑な在り方を暗に批判した「召使」や、白人の娯楽とは全く異なる踊りや歌を奏でる彼らの精神を客観的な視点から辿った「アメリカ・インディアンと娯楽」など8編を収録。ロレンスをはじめ、英米文学に関する多くの研究と著作を持つ著者の翻訳により、ロレンスを語るのに欠かせないメキシコ紀行が鮮やかによみがえる。

[目次]
コラスミンとおうむ
ウアヤパへの散歩
召使
市の日
アメリカ・インディアンと娯楽
発芽の踊り
ホピ族の蛇踊り
月影とレモン
あとがき
訳者略歴

[担当からのコメント]
本書を読むと、文明社会を生きるロレンスが、単にヨーロッパ人としての短絡的な視点からインディアンの生活や文化を報告しているのではなく、むしろ彼らの立場に立って、白人の社会を鋭く考察していることに気づきます。ロレンス文学に関心を抱く方はもちろん、異文化や諸外国との相互理解を考えるすべての現代人におすすめしたい一書です。

[訳者略歴]
古我正和(こが まさかず)
昭和11年、滋賀県生まれ。
昭和36年、京都大学文学部卒業(英文学専攻)。
立命館大学、滋賀医科大学を経て,現在は佛教大学文学部英文学科教授。
著書『ロレンス研究―西洋文明を越えて―』(大阪教育図書)
『1930年代世界の文学』共著(有斐閣)
『英米文学概論』共著(佛教大学通信部)
翻訳『小説家・詩人ハーデイ評伝』共訳(千城)

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