ベクトル関数の微分積分学

(著) 伊東由文

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作品詳細

[商品について]
―物理学や工学へとつながるベクトル解析の基礎理論とその応用を学ぶ―
本書の書名『ベクトル関数の微分積分学』は『ベクトル解析』の改題である。はじめてベクトル関数の微分積分学を学習する人は、まず明晰に表現された数学の文脈として理解したうえで、それらを応用する専門分野の学問を学習するのが望ましい。本書は、そうした観点から数学の理論的研究に重点をおいて著述したベクトル関数の微分積分学の教科書である。線形代数学の基本概念から外微分方程式の解法まで、明晰な表現でなされたベクトル関数の微分積分学の基礎を学び他分野への応用に結びつけるための学ぶ喜びの詰まった一書。

[目次]

第1章 ベクトルの概念
1.1 ベクトル空間
1.1.1 ベクトル空間の定義と例
1.1.2 1次結合,1次独立と1次従属
1.1.3 次元と基底
1.1.4 部分空間と商空間
1.1.5 直積空間
1.2 計量ベクトル空間
1.3 ベクトルの外積
第2章 線形写像
2.1 線形写像の定義とその基本性質
2.2 線形汎関数
第3章 テンソルの概念
3.1 テンソル積の定義
3.2 テンソルの定義
3.3 種々のテンソル
3.4 双線形形式と2次形式
3.5 テンソル積の存在定理
第4章 ベクトル関数と連続性
4.1 ユークリッド空間
4.2 ベクトル関数と連続性
4.2.1 ベクトル関数の定義
4.2.2 ベクトル関数の極限
4.2.3 連続ベクトル関数の定義
4.2.4 連続ベクトル関数の基本性質
4.2.5 逆関数
第5章 ベクトル関数の微分法
5.1 ベクトル関数の微分法(1変数)
5.1.1 微分可能性(1変数)
5.1.2 導関数と微分法
5.2 ベクトル関数の微分法(d変数)
5.2.1 微分可能性(d変数)
5.2.2 偏導関数
5.2.3 合成関数の微分法
5.2.4 関数の微分
第6章 ベクトル関数の積分法
6.1 ベクトル関数の積分法(1変数)
6.1.1 可測ベクトル関数(1変数)
6.1.2 ベクトル関数の積分(1変数)
6.2 ベクトル関数の積分法(d変数)
6.2.1 可測ベクトル関数(d変数)
6.2.2 ベクトル関数の積分(d変数)
第7章 スカラー場,ベクトル場,テンソル場と微分法
7.1 スカラー場,ベクトル場とテンソル場の定義
7.2 スカラー場とベクトル場の演算
7.3 スカラー場とベクトル場の勾配と微分
7.4 ベクトル場の発散と回転
7.5 演算の諸公式.grad,div,rot.
第8章 曲線と曲面
8.1 曲線の幾何学的性質
8.1.1 接線と法平面の方程式
8.1.2 曲線のパラメーターの変換
8.1.3 フレネ・セレの公式
8.2 曲面の幾何学的性質
8.2.1 法線と接平面の方程式
8.2.2 曲面上の曲線の長さの公式
第9章 線積分と面積分
9.1 線積分の定義とその基本性質
9.2 曲面の曲面積
9.3 面積分の定義とその基本性質
第10章 積分定理
10.1 グリーンの定理
10.2 ガウスの定理
10.3 ストークスの定理
第11章 微分形式と外微分
11.1 微分形式と外微分演算
11.1.1 微分形式の定義とその演算
11.1.2 外微分作用素
11.2 微分形式の積分と積分定理
11.2.1 微分形式の積分
11.2.2 ストークスの定理,グリーンの定理とガウスの定理
第12章 外微分方程式とその解法
12.1 外微分方程式とその解法
参考文献
基本用語集(検索)
著者略歴

[担当からのコメント]
精密さを求めて専門家・細分化が進む科学の世界において、数学はその土台を支える大きな基礎の一つとなっています。数学から各専門分野へと理解の橋渡しとなる本書、大学で学ぶ学生の方はもちろん、ひろく一般の方にもお役立ていただける内容になっています。ぜひご一読ください。

[著者略歴]
伊東由文(いとう・よしふみ)

1940年 出生
    出生地:大分県杵築市大字狩宿637番地
1959年 大分県立杵築高等学校卒業
1963年 京都大学理学部卒業
1966年 京都大学理学修士.徳島大学教養部助手
1978年 徳島大学教養部教授
1986年 京都大学理学博士
1993年 徳島大学総合科学部教授
2006年 定年退職.徳島大学名誉教授
2020年 瑞宝中綬章受章
    現在に至る

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