スポーツ指導とは何かー生涯スポーツを「文化」と「教育」から考える
(著) 永島惇正
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―貴方にとって、スポーツとは何ですか?―
学校から地域、レジャー、そして産業へと広がりをみせるスポーツは、一方でスポーツに対する考え方や捉え方の違いから様々な問題や課題を抱えている。本書では、その中でも特に「指導」に焦点をあて、スポーツ教育学の視点も加味しながら、文化としてのスポーツとその指導のあり方について考えていく。学校スポーツや商業スポーツだけでなく、人間形成の重要な場の一つといえる地域スポーツにも目を向け、日本のスポーツを取り巻く現状と解決に向けての糸口を提示した『生涯学習社会のスポーツ指導』シリーズ第3巻。
[目次]
はじめに
第1部 地域に生かすスポーツ指導のあり方
第1章 スポーツ指導の基礎
1 スポーツ指導の目標
2 スポーツにおける人間について
3 人間性の表現としてのスポーツ
4 プレイと文化
5 現代社会におけるスポーツの意味
第2章 スポーツと学習
1 人間と学習
2 スポーツにおける学習
3 スポーツの学習と人間形成
4 主体的で自発的なスポーツ学習
第3章 スポーツ指導の原則
1 レジャーとしてのスポーツ指導
2 「今もっている能力・技能を楽しむ」を目指す指導
3 直接的指導と間接的指導
4 教育的タクトについて
5 スポーツ指導の計画a:指導計画と運動の特性
6 スポーツ指導の計画b:運動の分類から特性へ
7 スポーツ指導の計画c:一つのモデル
8 スポーツにおける鍛練について
9 再びスポーツと人間形成について
第4章 スポーツの現実とスポーツ指導
1 甲子園「球児」をめぐって
2 家庭婦人バレーボール三〇周年から
3 ある地域の家庭婦人バレーボールから
4 野外活動とマナー
5 指導ということ・新聞投書を手がかりに
6 文化性と非文化性
第2部 これからのスポーツとスポーツ指導 ――対談および座談会から――
第1章 少年スポーツのあり方を問う:ドイツの子どもとスポーツクラブ ――レギナ・ヒュプナーさんに聞く――
第2章 文化としてのスポーツ ――三ツ谷洋子・佐伯年詩雄・松平康隆の各氏に聞く――
1 男女のスポーツの時代から新しいスポーツの時代へ
2 日本のスポーツの特徴は何か
3 スポーツが持つ独自の文化性とは
4 文化としてのスポーツをどう発展させるか
5 文化としてのスポーツの時代におけるスポーツ教育への期待
第3章 これからのスポーツとスポーツ指導 ――岡野俊一郎さんに聞く――
1 スポーツは環境が大事
2 みんなクラブの平等な一員だった
3 子どもも指導者もスポーツだけではなかった
4 「コーチ学」をもたらしたクラマー氏
5 地域に根づくスポーツクラブ ――世界のスポーツと日本のスポーツの違い――
6 「体育嫌い」をつくらない「スポーツ心」を育てる体育
7 日本型スポーツ文化をどうつくるか
8 規格化されない自由な少年スポーツを
9 スポーツ=体育ではない
10 長い目で日本のスポーツ文化を育てていくことが大事
初出一覧
[担当からのコメント]
スポーツには様々な側面がありますが、地域文化としてスポーツを楽しんでいくという考え方は、まだまだ日本には浸透していないのではないかと思います。ぜひ本書を通じて、日本のスポーツのあり方について考える機会をもっていただければ嬉しく思います。
[著者プロフィール]
永島 惇正(ながしま あつまさ)
1940年 東京に生まれる。
東京学芸大学教授(スポーツ教育学専攻)
主著訳書
『生涯学習社会のスポーツ指導』
第1巻『スポーツ指導の基礎―諸スポーツ科学からの発信―』(編著)北樹出版(2000)
第2巻『生涯学習生活とスポーツ指導』(編著)北樹出版(2000)
第3巻『地域スポーツの指導』(編著)北樹出版(2000)
O.グルーペ『文化としてのスポーツ』(共訳)ベースボール・マガジン社(1997)
O.グルーペ/M.クリューガー『スポーツと教育―ドイツ・スポーツ教育学への誘い―』(共訳)ベースボール・マガジン社(2000)他
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