のぼせもん存城ーー国宝・松江城を護った男

(著) 山口信夫

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[商品について]
―千鳥城は、永遠に妻の魂とともに―
「貴殿、逃げておるというではないか」
紋付羽織のいでたちで現れた義父・禮次郎の鋭い眼光に、権八は言葉を詰まらせた。労咳の妻をさしおいて存城運動にかまけることはできないと逡巡していた権八。しかしそんな気持ちを見透かしたかのような禮次郎の厳しい言葉は、権八の心にある生来の義侠心をゆり起こす。存城という命がけの仕事に身を投じることを決意した権八は、新政府のもとで廃藩置県が断行される中、仲間と共に松江城廃城の危機に立ち向かってゆくーー。天守の優美な姿から「千鳥城」とも呼ばれ、現在は国宝にも指定されている松江城を救うために闘った、知られざる「のぼせもん」の物語。

[目次]
国宝松江城秘話「誇り高きのぼせもん」の上梓を喜ぶ
一 廃城布告
二 雑賀(さいか)の大火
三 義侠心と犠牲
四 宝満山(ほうまんざん)銅山と神門屋(かんどや)
五 千鳥城占い
六 入札布告
七 髙城家の家族愛
八 水を得た権八
九 権八ら五人衆
十 誤 算
十一 清太郎の暴走
十二 権八とお琴
十三 髙城家の葛藤
十四 広島鎮台 夜の顔
十五 身内との決別
十六 勝部家の困惑
十七 急がば回れ
十八 廃城の理由
十九 髷と刀
二十 永遠の千鳥城
あとがき
主な参考文献
著者略歴

[担当からのコメント]
本書を読んでいると、権八が松江城を残したように、私たちは何を残せるだろうかと考えてしまいます。英雄や豪傑ではなく、私たち一人ひとりが歴史を動かしていくのだということを改めて感じさせる本書、ぜひご一読ください。

[著者略歴]
山口信夫(やまぐち のぶお)

1943年生まれ 島根県邑智郡川本町出身。
演劇・声楽・柔道・絵画を愛好。

[略歴]
大社・益田・松江の各警察署長
中国管区警察局・警察庁課長補佐
島根県警察本部交通部長・刑事部長・
自動車安全運転センター島根県事務所長 歴任
環境市民団体「くにびきエコクラブ」会長
混声合唱団「まほろば」創設 初代団長
合唱団「ソリステンアンサンブル」会員
松江警察署発足110周年記念誌『庁舎は語る』執筆代表
演劇制作22本、上演36回

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