どうぶつえん。 ~明日会える造形美と表情たち~
(著) 須田康之
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映画や演劇。
美術館に博物館、遊園地もコンサートも。。
ありふれた日常を、ひととき豊かで特別な時間にしてくれる工夫が、幸せなことに私たち
のまわりにはいくつも用意されています。
なかでも動物園は、人の手によって創造されたものを愛でるのではなく、命そのものが
持っている魅力を間近に感じることのできる、独特な場所と言えるのではないでしょう
か。
世界初の近代型動物園は1828年にイギリスのロンドンで開園しています。
今から190年近く前のこと。そして日本初の動物園はそれから約55年、1882年に東京の
上野に開園しました。
以来、今日までのあいだに世界では歴史や環境が、良くも悪くも変わり続けていますが、
動物園は今でも、誰もが一度は訪れたことのある場所として存在し続けてくれています。
どうぶつえん。
そこでは多くの言葉や知識、豊かな人生経験を持ち合わせていなくても、誰もが何かを感
じることが出来ます。そうして訪れる人々までも含めた、ひとつの世界を作り上げている
ようにも感じます。
今日も明日も来週も、、いつでもそこは私たちを迎え入れてくれます。
オリのこちら側も動物園なのだから。
人間もまた動物、オリはあっても境のない場所。
それこそが動物園なのではないでしょうか。
(まえがきより)
【著者プロフィール】
須田 康之(すだ・やすゆき)
幼いころより“お絵描き”に親しみ、造形美への興味から絵画とデザインを学ぶ。
20年ほど前より写真表現に挑戦をひろげ、さまざまな題材で”造形美”を撮影。
ここ10年は動物たちのもつ”自然美”に魅せられ、各地の動物園に足を運び撮影
を続けている。
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