では靖國で会いましょう:戦地からの手紙と私たちの太平洋戦争

(著) 橋本英明

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作品詳細

[商品について]
―自分は、靖国神社に帰ることと思う―
別格官幣社として国のために殉職した人々を靖国の神として祀り、その遺徳を顕彰してきた靖国神社。戦前は国家神道の中心的な神社として軍事施設に近い性格を持っていたが、戦後は一宗教法人となり、その目的を平和主義的に変化させて現在に至る。しかし戦没者の追悼と戦争責任についての総括はなされないまま、「東京裁判史観」の否定を目的としたA級戦犯の靖国神社への合祀が行われ、政治の場でも、教育の場でも、本当の国のかたちについては論じられていない状況が続いている。本書は、自らも戦争で父を失った著者が、先の戦争と戦後処理の流れを俯瞰しながら、父・武明の残された書簡と関係資料をまとめ、「万一のときは靖国の神として靖国神社に祀る」という国の言葉を信じて国家国民のために戦った兵士たちの思いを後世に伝えようとまとめた作品である。日本が平和国家として未来に進むために必要なものとは何か、改めて世に問う内容となっている。

[目次]
はじめに
一、靖国神社について
(一) 靖国神社へ合祀
(二) 神道と日本人
(三) 一般の神社と生い立ちが違う
(四) 愛知縣護国神社
(五) 宗教色の色彩が濃厚な靖国神社
(六) 靖国神社の国家護持
(七) 天皇の靖国参拝
(八) 総理大臣の靖国参拝
(九) 学校教育での靖国参拝
二、父武明の軍歴
(一) 愛知県の証明書
(二) 厚生労働省の証明書
(三) 武明の足跡
三、父武明が家族にあてた手紙
(一) 内地から(神奈川県川崎市紫雲寮)
(二) 外地から(船上か・比島か)
(三) 遺 書
(四) 手紙のコピー
四、戦後上官・戦友からの手紙
(一) 清 書
(二) 手紙のコピー
五、太平洋戦争へ
(一) 開戦前夜
(二) 太平洋戦争の開戦へ
(三) 天皇の戦争観「小倉侍従日記」の中で
(四) 軍部と外交は
(五) 終戦工作した高木海軍少将
――高木惣吉氏は、熊本県人吉市の出身――
(六) 国を誤りたもうことなかれ――近藤道生著から抜粋
六、フィリピン
(一) フィリピンにおける戦闘の概要
(二) フィリピン(ルソン島)の戦い――太平洋戦争関係年譜
(三) 自動車部隊について
(四) 自動車廠の動き  某将兵の手記から 日本遺族会の久保井氏から恵贈
(五) 三井金属修史論叢 マンカヤン特集抜粋  尾本信平著から
七、慰霊友好親善訪問団に参加して
(一) 日本遺族会主催フィリピン慰霊友好親善訪問団
(二) C班想い出の会主催
八、叔父鉦市関係資料
(一) 略 歴
(二) 独立歩兵第十一連隊 (泉第五三一四部隊) 部隊略歴
(三) 遺 書
(四) 関係資料のコピー
九、資料
あとがき
引用・主要参考文献
著者略歴

[出版社からのコメント]
靖国神社については首相や閣僚の参拝などの問題ばかりが注目され、現在の靖国神社をどのように捉え亡くなった兵士たちをいかに弔うのかという視点からの議論がなされることはあまり多くはありません。本書を通じて、未だ終わったとはいえない先の戦争について、多くの方にあらためて考える機会を持っていただければ嬉しく思います。

【著者略歴】
橋本英明(はしもと ひであき)

・1942年(昭和17年)  愛知県中島郡大里村大字北島(現稲沢市) 生れ
・1961年(昭和36年3月) 愛知県立稲沢高等学校農業科(定時制)卒業
・1961年(昭和36年3月 愛知県稲沢市役所に奉職
・2002年 (平成14年3月) 定年退職
・2002年(平成14年6月) 行政書士橋本英明事務所開設  
・2015年(平成27年9月) 廃業

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