その天守閣再建、ちょっと待った:松阪の歴史と文化を生かす町づくりを目指して

(著) 久松倫生

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作品詳細

【2020年に発刊された『松阪 城と城下町 天守閣建設と歴史・文化・町づくり』の改訂版です】

ー誤った復元ではなく、真実の歴史をー
松阪の地にかつて存在したものの、江戸の初期に台風によって倒壊した松阪城。それから約340年後の1982年、市議会にて「松阪城天守閣建設に関する陳情」が採択されたことにより、天守閣再建を巡る論議が高まる中、著者は松阪市議会議員としてこの計画に待ったをかける。史料上の根拠がない状態で天守閣を再建することは、歴史の偽造とも言える危険な行為に他ならないからであった。本書は、「歴史と文化を生かす町づくり」を掲げた著者が、真の歴史と文化を守るため、誤った天守閣建設論をいかに克服し、市民の合意を形成していったかを綴った記録である。

[目次]
『松阪 城と城下町』電子版の発刊にあたって
序にかえて
Ⅰ 松阪の町と天守閣問題
Ⅱ 松坂の町づくりと氏郷
Ⅲ 近世都市形成と楽市令 ──松坂「町中掟」の意義について──
Ⅳ 「松阪城」天守閣建設についての諸問題
Ⅴ 天守閣再建は文化たり得るか
Ⅵ 歴史をみる視点について ──城下町シンポジウムに参加して──
Ⅶ 松坂城の実体 ──松坂城跡発掘調査説明会に参加して──
Ⅷ 具体像なき再建に疑問
Ⅸ 天守閣論議の問題点
Ⅹ 歴史と文化を生かす町づくり
あとがき
まとめを終えて
著者略歴

[担当からのコメント]
近年、全国各地で町おこしイベントが盛んに開催されており、多くの方が地元の観光地や歴史のPRに携わっています。そんな皆さんにこそ、「歴史と文化を生かす町づくり」のために立ち上がった著者の奮闘の記録をぜひお読みいただきたいと思います。

[著者略歴]
久松 倫生(ひさまつ・みちお)
1952年 三重県松阪市生まれ  静岡大学人文学部卒(日本史専攻)、同専攻科修了
1978年 松阪市職員 教育委員会勤務
1987年 松阪市議会議員当選 以来通算7期
この間、総務委員長、総務企画委員長、広域消防議会議長、図書館改革特別委員長など歴任
現在 議会改革特別委員長

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