がん「後」を生きるために:放射線治療の現場から

(著) 早渕尚文

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作品詳細

[商品について]
――がんを切らずに治す放射線治療ですが、中でも得意とするがんは次のどれでしょうか。
1.胃癌、2.頭頸部のがん、3.大腸癌
正解は、本書第2章「放射線治療が有効ながん」をご覧ください。

これまで手術による切除が中心だったがん治療は、放射線治療技術の進歩により、切らずに治すことができるようになった。近年は複数のがんが同時に見つかるケースも増え、臓器やがんの種類に関係なく適切な判断が可能な放射線治療の専門医の必要性はますます高まっている。本書は、頭頸部癌や悪性リンパ腫に多数の研究業績をおさめ、放射線治療品質管理機構や全国唯一のがん放射線療法認定看護師の養成課程を設立するなど、放射線治療の普及・発展に努める日本の放射線治療の第一人者の一人である著者が、最先端のがん治療である放射線医療について、治療かQOLかという問題から放射線治療の現場、進歩する技術、放射線医療が抱える問題とその未来まで、一般の方にも分かりやすく解説した作品である。医療従事者はもちろん、現在がんと闘っている患者さんやご家族にもお薦めしたい内容となっている。

[目次]
はじめに
第一章 緩和医療という選択
過酷な治療は不可欠か?
がんの進行を見守る
オックスフォード・スタディ
生命には限りがある
後遺症の苦しみ
治療かQOLか?
インフォームド・コンセント
第二章 放射線治療の現場
放射線とはなにか?
定位放射線治療、IMRT、さらに新しい技術
動注化学療法と密封小線源治療
放射線治療が有効ながん
間寛平さんは放射線治療を選択した
ホテルマンの選択
喉頭癌の治療
悪性リンパ腫と放射線治療
第三章 画像診断の進歩、治療への応用、そして問題点
CT
MRI
PET
インターベンショナルラジオロジー
画像診断の問題点
第四章 放射線治療事故を検証する
放射線と副作用
国立弘前病院の医療事故
過剰照射事故が多発した時代
医療体制の欠点
放射線治療品質管理士の誕生
「がん放射線療法看護」認定看護師
第五章 現代医療の条件
放射線治療の今後
現在の放射線治療の限界と今後の放射線治療
粒子線治療
九州国際重粒子線癌治療センター
チーム医療
人材育成
自由な雰囲気の職場
イギリス留学
患者さんの立場で
終わりに
〈参考図書〉
著者略歴

[出版社からのコメント]
がんは一昔前に比べれば治療も可能な病気になっていますが、それでもがんの告知をされて平静を保てる方は少ないのではないでしょうか。日本人の二人に一人がかかると言われるがん、その最新の治療を知るうえで本書を多くの方にご活用いただければ嬉しく思います。

【著者略歴】
早渕 尚文(はやぶち・なおふみ)

福岡県 放射線科
放射線治療の普及・発展に努める日本の放射線治療の第一人者の一人。
特に頭頸部癌や悪性リンパ腫を専門とし、多数の研究業績をおさめている。放射線治療品質管理機構の設立にも尽力し、設立時から10年間以上理事長を務め、放射線治療品質管理士を1000名以上認定するなど、日本の放射線治療の品質管理の徹底に力を注いでいる。さらに放射線治療に従事する看護師の重要性に着目し、久留米大学認定看護師教育センター内に現在全国唯一のがん放射線療法認定看護師の養成課程の設立にも尽力した。

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