いろいろあってドイツ経営経済学:東京、札幌、ベルリンから─。

(著) 山口博教

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作品詳細

[商品について]
本書は、ドイツの企業や金融の研究に携わってきた著者が、これまでに発表した論文や随筆、紀行文などの中から、自らの学究生活をふり返りつつ、自らの生い立ちと研究の軌跡をまとめたものである。論文ばかり漁っていても良い研究はできない。人生の中で出会った人や体験が、実りある研究につながることを本書は示している。学部生はもちろん、経営やドイツに興味のある方も気軽に楽しんでもらいたい一書。

「目次]
まえがき
第一部 生い立ち──東京と札幌
父の死と延命処置の再考
北海道と私―一九五〇年代の戸山ハイツと伏見・円山地域の追憶
特集『山と私』―新宿「箱根山」と戸山ハイツ
母(とみ)の自伝的記述にみる戦前の大家族制・多子家庭
還暦クラス会と小学校時代の回想―なぜ、いじめはなかったのか
年末・年始の入院と腰痛治療―六五歳直前、四週間の闘病記
第二部 北海道と欧州の文化
蝦夷ヶ島探索紀行―松前藩史と東北学との関わりで
私と映画―銀幕に見る人生と社会経済
北海道の海と本と私―映画も合わせて
べルリンとボーンマスの語学研修―欧州語学学校で感じたこと
シュプレー河畔とボーンマス河口でのホームステイ―滞在先家族の多様性
欧州における児童文化との接触
第三部 ドイツの企業と金融
ドイツ証券取引所見聞録
ナチス期の戦時金融体制についての覚書
翻訳
マンフレート・ハイン著、「ドイツにおけるハウスバンク原理」
書評
ドイツにおける消費者保護と金融教育―U・ライフナーの金融サービス業務研究所―
ドイツの企業と証券市場―四〇年間の研究活動と三四年間の教育活動―(通常専任教員、最終講義)
年譜ならびに主要著作目録
あとがき
電子書籍出版にあたって

[出版社からのコメント]
経済と文化は、人生にとってなくてはならない両輪といえると思いますが、本書はドイツを中心として、その両輪を綴った作品です。ドイツは歴史的な負の遺産を抱えている点では日本と似ていますが、経済や文化で異なる部分も多くあります。本書を通じて、ドイツの経済や経営だけでなく、歴史や教育、文化にも目を向けるきっかけを持っていただければ嬉しく思います。

[著者プロフィール]
山口 博教(やまぐち・ひろのり)

・一九五〇年二月一二日 東京都新宿区戸山町で誕生(日赤新宿病院)

教育歴・学歴
・ 一九五六年四月 札幌幌西小学校入学
・ 一九六二年三月 同校卒業
・ 一九六二年四月 札幌啓明中学入学
・ 一九六五年三月 同校卒業
・ 一九六五年四月 札幌旭丘高等学校入学
・ 一九六八年三月 同校卒業
・ 一九六九年四月 北海道大学文類入学
・ 一九七一年四月 同大学経済学部進学
・ 一九七四年三月 同学部卒業、経済学士
・ 一九七五年四月 北海道大学大学院経済学研究科入学(経済政策専攻、指導教授:冨森虔児)
・ 一九七七年三月 同課程修了、経済学修士
・ 一九七七年四月 同研究科博士課程進学
・ 一九七九年三月~五月 ベルリン自由大学銀行・貨幣研究所(Prof. Manfred Hein)短期私費留学
・ 一九八〇年三月 前掲大学院博士課程単位取得退学
・ 一九九一年四月 語学研修(ドイツ文化センター、ローテンブルク・オプ・デア・タウバー)
・ 一九九一年九月 立教大学経済学博士(論文)
・ 一九九一年一〇月 語学研修(ドイツ文化センター、プリーン・アム・キムゼー)
・ 二〇〇九年九月 語学研修(ドイツ文化センター、ベルリン)

職歴
・ 一九八〇年三月 北海道大学経済学部研究助手
・ 一九八一年三月 同職退職
・ 一九八一年四月 北星学園大学経済学部専人講師
・ 一九八四年四月 同学部経済学科助教授
・ 一九八七年七月 同学部経営情報学科助教授
・ 一九九一年四月 同学部教授
・ 一九九一年五月~九月 ベルリン自由大学銀行・貨幣研究所(Prof. Manfred Hein)客員研究員
・ 一九九一年一一月~一九九二年三月 エアランゲン・ニュルンベルク大学銀行経営研究所(Prof. Oswald Hahn)客員教授
・ 一九九八年二月~八月 交流教授(大連外国語学院日本語学院)
・ 二〇〇一年四月 北星学園大学経済学研究科教授
・ 二〇〇九年九月~二〇一〇年三月 研究専念休暇(ハンブルク大学資本市場研究所(Prof. Hartmut Schmit)客員教授)
・ 二〇一五年三月 北星学園大学経済学部通常専任退職
・ 二〇一五年四月 北星学園大学経済学部特別専任教授(嘱託)

非常勤講師
・ 札幌学院大学、札幌大学、北海学園大学、小樽商科大学、釧路公立大学

著作目録

一.著書

一.『現代の巨大企業―国際比較の視点から―』新評論、一九八五年一〇月(冨森虔児編著、第五章「西ドイツ―巨大企業と銀行―」を分担)、一五一~一八五ページ
二.『西ドイツの巨大企業と銀行―ユニバーサル・バンク・システム―』文眞堂、一九八八年九月(立教大学経済学博士、学位取得論文)
三.『証券・金融市場の新たなる展開―杉江雅彦教授古希記念論文集』晃洋書房、二〇〇二年一〇月(杉江雅彦教授古希記念論文集編集委員会編集、第三章「ハンブルク証券市場の歴史特性―ハンザ取引所の一翼として―」を分担)、三三~四五ページ
四.『ドイツ証券市場史―取引所の地域特性と統合過程―』北海道大学出版会、二〇〇六年三月
五.『いろいろあってドイツ経営経済学 東京、札幌、ベルリンから―。』、共同文化社、二〇一八年一二月(自費出版)

2.論文、紹介、抄訳、評論

1.抄訳「Ulrich Jürgens/Gudrun Lindner, Zur function und Macht der Banken, Berlin 1974.ウルリッヒユルゲンス/グドルン・リンドナー『銀行の機能と勢力』」、『北星論集』第23号、1986年3月、149~184ページ
2.Grossunternehmenund Bankensystem in der Bundesrepublik Deutschland und Japan―Eine Vergleichende Analyse―,北星論集』第28号、1991年3月. 71~84ページ
3.紹介「ユダヤ人資産の『アーリア化』に関する研究の進展―ハロルド・ジェイムズの『アーリア化』関連第二著作を中心として―(一)~(三)」、『北星論集』第47巻第2号、2008年3月、157~175ページ、第48巻第1号、2008年9月、91~111ページ、第48巻第2号、2009年3月、97~121ページ
4.「L.ガル著『アプス伝』における戦時下のアプス像―諸アプス批判への反論の基本視点―(一)~(四)」、『北星論集』第52巻第1号、2012年9月、17~38ページ、第52巻第2号、2013年3月、1~18ページ、第53巻第2号、2014年3月、51~73ページ、第54巻第2号、2015年3月、21~39ページ
5.紹介「クラウス―D.ヘンケ編集『「第三帝国下」のドレスナーバンク(Hrsg.)Klaus―D. Henke, Die Dresdner Bank im Dritten Reich, 2006München.』(一)・(二)」、『北星論集』第56巻第2号、2017年3月、151~170ページ、171~189ページ
6.紹介「ナチス体制下のドレスナーバンク研究―Klaus―D. Henke(Hrsg.), Die Dresdner Bank im Dritten Reich―.(一)・(二)」、『北星論集』第58巻第2号、2019年3月、129~147ページ、第59巻第2号、2020年3月7.評論「私の第二次大戦追体験―司馬遼太郎以降の戦記・戦争文学についてのメモ―」『ブレーメン館』第16号、2018年7月
8.評論「二一年振りの半年滞在から垣間見る中国社会と人々の暮らし―大連外大での交換教授として―」『ブレーメン館』第18号、2020年6月

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