「真宗移民」の歴史から何を学ぶかーー報徳仕法の原動力にもなった宗教移民の研究を眺望する

(著) 太田浩史

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作品詳細

[商品について]
―真宗移民を見れば歴史の新たな側面が見えてくる―
江戸後期から幕末にかけて北陸方面から北関東および相馬地方へ数万にのぼる人々が移住し、「わが国には例のない宗教移民」であった真宗移民。本書は、そのすぐれた農業技術や勤勉さから飢饉で疲弊した農村の復興に大きな力を発揮した真宗移民について、これまでの研究の推移を概観しながら議論となった論点を明らかにし、移民の定義や間引き、報徳仕法との関連など研究をさらに進めるうえでの今後の課題について考察した真宗移民研究史である。

[目次]
第一章 真宗移民研究の歴史
服部之総『親鸞ノート』の奇抜な憶説
宗教移民研究の端緒となった「親鸞ノート」
宗教移民か、それとも植物的移植か
寛政の改革との関連
報徳仕法との関連
二宮尊徳と真宗移民
歴史人口学からのアプローチ
空白の四半世紀
期待される新しい文献資料の発見
富山県史学界の視点
第二章 今後の課題
間引きと真宗
移民という語の定義について
真宗移民という名称について
関東東北移民と北関東相馬移民
北陸以外の地域からの移民について
報徳仕法との関連について
新百姓差別について
資料の収集について
日本的復興思想の再構築と真宗移民について
【著者略歴】

[担当からのコメント]
歴史を学ぶということは、現代につながる萌芽に気づいていく試みであると言えるのではないかと思います。日本の歴史や社会について考えるうえで示唆に富む「真宗移民」という歴史の萌芽が詰まった本書、ぜひご一読ください。

【著者略歴】
太田浩史(おおた・ひろし)

 1955年富山県生まれ
 大谷大学卒業
 真宗大谷派大福寺住職
 日本民藝協会常任理事
 となみ民藝協会会長

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