医師が教えるユーモアという生き方:人生を味わい深くする愛と思いやりの表現を磨く

(著) 柏木哲夫

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作品詳細

[商品について]
―ユーモアは愛の現実的表現である―
ユーモアには人の心をほぐし、場を和ませ、ものごとを良い方向へと向かわせる不思議な力がある。本書は、医師として長くホスピスの場で末期患者のケアに携わってきた著者が、ターミナルケアの専門誌の中で連載していた「ほのぼの川柳から覗くユーモアの世界」と自身のユーモアに関する考察を綴った「ユーモア育成のための講座」に、時実新子氏およびアルフォンス・デーケン氏との対談を新たに加えてまとめた作品である。人生の節目のそれぞれの場面で、ユーモアが発揮する笑いと癒しの効果を語ると共に、医療の現場を始め今後私たちの社会でますます重要になるであろうユーモアのセンスを磨くための一書として、多くの方にご活用いただける内容となっている。

[目次]
【第一章】――ほのぼの川柳から覗くユーモアの世界
ガン君に語りかける
病いをもつ、にもかかわらず…
人生の四季とユーモア
準備の春
活動の夏
収穫の秋
成熟の冬
ユーモアの効用
緊張緩和
流れを変える
コミュニケーションを助ける
人と人を結ぶ
ひとの多面性と親しくなる
矛 盾
見 栄
観 察
表 現
真 実
ゴルフとユーモア
哀しみを吹き飛ばすユーモア
やるせなさを笑いとばす
子どもへの期待
定年後への期待
ほのぼのとさせるユーモア
【第二章】――ユーモアは癒しと救いを誘(いざな)う【対談――時実新子】
ホスピスで過ごす極楽
おぎゃあの約束
ユーモアが培われた背景
柏木流世相スケッチ
対等の気持ちと共感
魂の色合い
地方によって違う笑い
血流をよくする笑い
老いと死は自然体で
「ありがとう」のことば
一字の違いで変わる深み
【第三章】――ユーモアセンス育成のための講座
ユーモア講座、開講
おタネばあさん
ユーモア・セラピー
スタッフのユーモアセンス
ターミナルケアとユーモア
アメリカ人のパーティー・ユーモア
テキサスジョーク
動物ジョーク
砂漠のネクタイ
アメリカ人の日常生活とユーモア
ユーモアの人、ブラウン先生
心地よい裏切り―ユーモアの原点―
酔っ払い
還暦とユーモア
還暦の症例検討会
症例のまとめ
受容とユーモア
死を受容するとき
困難な状況を乗り越える
ユーモアは同じ視線で
立場を越える
生活の中で
ユーモアは壁を崩す
私は自己中心的ではない!!
誰かが景色を動かした
飛行機の着陸
【第四章】――ユーモアが生むもの 伝えるもの【対談――アルフォンス・デーケン】
「にもかかわらず笑う」
心のふれあいから生まれるもの
緊張がやわらぐとき
「メンツを失う」ほうがいい
心豊かに第三の人生を生きる
笑いとともに立ち直る
心から心へと伝える愛の表現
相手の存在を認めるコミュニケーションの方法
視線と距離のとり方
自らを解放するときに、人は心から笑う
あとがき
著者略歴

[出版社からのコメント]
単純に相手を笑わせるジョークとは異なり、ユーモアには相手への思いやりの心を機転によって笑いに変えるような、どこかしらに温かみと優しさが感じられます。笑いの効用については色々と言われていますが、相手との心の機微の中にある癒しの笑いについても、ぜひ本書を通じて味わっていただければ嬉しく思います。

【著者略歴】
柏木哲夫(かしわぎ・てつお)

金城学院大学教授、大阪大学名誉教授、淀川キリスト教病院名誉ホスピス長。
1965年大阪大学医学部卒業、同大学精神神経科に3年間勤務したのちワシントン大学に留学。
帰国後、淀川キリスト教病院にてターミナルケア実践のためのチームを結成、1984年にホスピスを開設。1993年大阪大学人間科学部教授に就任。1994年日米医学功労賞、1998年には朝日社会福祉賞を受賞している。

主な著作=「生と死を支える」朝日選書、「死にゆく人々のケア」医学書院、「死を学ぶ」有斐閣、「死にゆく患者の心に聴く」中山書店、「死を看取る医学」NHK出版、「『老い』はちっともこわくない」日本経済新聞社

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