そして風が凪いだとき
(著) 菅原大輔
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[商品について]
―俺とこの艇のためだけに吹く風が見つかったら、俺は初めて自分の航海をするんだ―
肩書だけの仕事に飽きて東京から実家に戻って来た政史は、ふと呼ばれるように向かった海の傍で見慣れない酒場を見つける。酒場のオーナーであり大型の双胴艇で水上生活をする「ゲンさん」、役者志望で男色家の若いバーテンの克也、克也の知り合いでダメ男ばかりに縁のあるゆり子と、一癖も二癖もある個性豊かな人間たちが集う酒飲みの天国で、政史は今日も呑気な失業生活を送るが――大人になり切れない愛すべき男たちの、それぞれの人生の旅路の物語。
[目次]
(一)
(二)
(三)
(四)
(五)
(六)
(七)
(八)
(九)
(十)
著者略歴
[出版社からのコメント]
何にもしばられることなく、自由に風のままに生きていく、そんな人生に憧れたことのある方もいるかもしれません。毎日真面目に出社して働いて家に帰る生活が、これから先も同じように続くことに少しうんざりしたときは、ぜひ本書を手に取って愛すべき男たちの人生を楽しんでください。
[著者略歴]
菅原 大輔(すがはら だいすけ)
1957年生。現在に至るまで神奈川県に在住。横浜市立大学文理学部化学課程卒。在学中からデザイナー、美術作家、及び楽器の製作・研究家として活動。85年「電子管楽器への提案」で第一回毎日国際インダストリアルデザインコンペティション〝特選一席〟を筆頭に、コンクールでの入選・入賞多数。銅版画の古典技法であるエングレーヴィングを習得した数少ない版画家でもある。
某電気機器メーカーで管楽器シンセサイザーの開発に参加した後、ガレージ工房「湘南うさぎ楽器」を主催してヨーロッパ古典楽器の制作を行う。その傍ら演奏会の企画や舞台監督も務めるが2007年難病に罹患して廃業。場末の文人として隠遁生活を送る。2012年六本木AXISのご好意で「回顧展」を開き、制作活動に節目を付けた。
余技の楽器演奏は40年以上に及び、フルートとイリアンパイプス(アイルランド式バグパイプ)をこよなく愛好する。
本書及び湘南シリーズ文庫本のカバーデザインと挿絵も著者自身の作品。
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