とん・ちん・かん、トン・テン・カン:ヒロちゃんの心の音が聞こえる 長瀬博童話作品集
(著) 長瀬博
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[商品について]
―さまざまな音が人の心のぬくもりと共に生きる町―
小学四年生のヒロちゃんは、学校の行き帰りの道にあるいろいろなお店の中でも、特に鍛冶屋さんの仕事場を見に行くのが好きでした。「じい」と「さぶ」、二人の職人さんがトン・テン・カンと息を合わせて鉄を交互に打ち合う音は、うっとりするほど気持ちよくヒロちゃんの心に響いたからです。でもある日、さぶさんは兵隊にとられていなくなり、トン・テン・カンの響きは、じいの鍛冶屋から消えてしまいました――。生活の音が響く戦前の風景と戦争の影を子供の目線で描いた「とん・ちん・かん、トン・テン・カン」、秋まつりでのセルロイドの草笛との出会いとヒロちゃんの成長を描いた「ヒロちゃんと草笛」の2編を収めた、懐かしく心に残る童話作品集。
[中学入試問題採用作品]
[目次]
二つのはなし(『とん・ちん・かん、トン・テン・カン』と『ヒロちゃんと草笛』)
とん・ちん・かん、トン・テン・カン
ヒロちゃんと草笛
[出版社からのコメント]
町が生みだす音が騒がしいものばかりとなり、懐かしさを失ったのはどれくらい前からでしょうか。それぞれの町にあった生活の音や匂い、色は、人間の身体が本来持つリズムにあった心地よさを持っていたように思います。効率や便利さばかりを追い求めて走り続けてきた私たちの社会には果たして何が必要だったのか、本書を通じて様々な思いを感じていただければ嬉しく思います。
【著者プロフィール】
長瀬博(ながせ・ひろし)
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