花と緑のボランティア:普通のわたしにできる初めの一歩
(著) 久米宏毅
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―一歩踏み出すボランティアのこころ―
「花と緑のボランティア」は、失われつつある自然環境を保全したり、まちぐるみの緑化・公園化を進めるボランティア活動の1つです。
本書は、長年グリーンボランティアの活動に携わってきた著者による、ボランティア活動の諸問題や心構えを解説した作品です。
自然環境の変化が年々深刻になり、グリーンボランティアの活動も、ますます重要になってきている今、これから花と緑のボランティアに取り組もうと思われる方や、グリーンボランティアに興味のある方にとって格好の一書となっています。
「目次]
まえがき
第1章 ボランティアを待っているまち
1 NPO・ボランティアの時代
ボランティア・ブーム
成長するNPO
2 花と緑のボランティアとは?
まちをまるごと「天国」に
楽しくて健康によい野外活動
真・善・美のハーモニー
第2章 花と緑のボランティア・その実際
1 なぜボランティアを始めたのか
荒れていた公共空地――阿漕(あこぎ)が浦(うら)海岸
隗より始めよう!
2 活動の中から組織をつくる
ロマンがあるから同志も集う
活動しながらつくる・つくりながら活動する
「趣意書」と「会則」
メンバーをつなぐ「会報」
3 始めに目に見える成果を
雑草が消えた!
花壇は人を歓迎する
「白砂」には「青松」を
自分たちもびっくり
4 市民の総合力はすごい
パンジー二万株に大歓声!
市民ひとりが一本運動
「告発事件」の顛末
5 「伊勢の国、阿漕が浦。迎月の宴」
阿漕が浦伝説
海に昇る中秋の満月
「伊勢の国、阿漕が浦。迎月の宴」
第3章 花と緑のボランティア・成功の秘訣
1 労働もお金も
労働だけでは足りない
だれが「正会員」?
ボランティアと報酬
2 組織の技能の向上を
活動の場の魅力を引き出す
植物の知識・造園の技術
軽口も仕事の活力
3 植えるに勝る管理あり
水を確保する
「始め終わりこそをかしけれ」
執着しない
4 財政は柔軟に
社会の協賛あってこそ
いろいろな方策
資源の有効活用を
第4章 ボランティアは未来を拓く
1 自然保護の思想
本当の自然とは?
自然は精神の対象
ナショナルトラスト運動
2 ボランティアと行政
市民自らのまちづくり
「公共」とは「われわれ」である
NPO―企業―行政の連携
3 ボランティアと人間性
「奉仕」と「慈善」と「ボランティア」
もっと社会的・精神的でありたい
あとがき
著者紹介
[出版社からのコメント]
災害地域に出かけるボランティア活動はニュースなどで目にすることも多いですが、本書で取り上げられているボランティアは、身近で誰にでもできる活動です。近年多発する自然災害が環境の変化の影響を受けているとすれば、グリーンボランティアは将来的な自然災害の深刻化を予防する取り組みということもできます。災害地域に足を運ぶ余裕がない方でもできる身近な活動として、グリーンボランティアに多くの方が目を向けていただければ嬉しく思います。
【著者略歴】
久米 宏毅(くめ・ひろき)
1945年三重県津市に生まれる。
三重県立津高校を経て、北海道大学農学部農業生物学科卒業。
実践学院主宰。
1995年8月三重県津市阿漕が浦海岸で「花と緑のボランティア」を呼び掛ける。
「グリーンボランティアクラブ・阿漕浦(あこぎがうら)友の会」会長。同会は「(社)日本ナショナルトラスト協会」正会員。植樹を中心に海岸の環境向上をめざす民間と行政の連携組織「安濃津・松風の会」を発起、同会副会長。
「三重県緑のネットワーク運動懇談会」実行委員長。
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