「脳卒中」と言われたら… お医者さんの話がよくわかるから安心できる 検査 診断 治療・手術

(著) 藤本司

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作品詳細

[商品について]
――脳卒中の検査法の一つであるMRI検査が、CT検査に比べて苦手な病気は次のどれでしょうか。
1.脳梗塞、2.くも膜下出血、3.脳出血
正解は、本書第5章の「MRI検査」をご覧ください。

脳卒中は、脳の血管の障害により急激に手足のマヒや言語障害、意識障害などが出てしまう病気で、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の3つのタイプがあります。とくに中高年の働き盛りの人が襲われやすく、一度発症すれば症状はその後も持続し、長く闘病しなければならないケースも多い非常に怖い病気です。治療法の進歩により脳出血は減っていますが、代わりに脳梗塞が増加する傾向にあり、超高齢化社会を考え合わせると、脳卒中はいまだに「国民病」であるといえます。本書は、その脳卒中について、医師として長年治療に携わってきた著者が、発症のメカニズムから治療の実際、リハビリテーション、予防と再発防止まで、一般の方にも分かりやすく解説した作品です。脳卒中にかかってしまった方やそのご家族はもちろん、また脳卒中ではないけれど不安に思っている方や脳卒中のことをもっと知りたいと思われる方にも、参考にしていただける内容となっています。

[目次]
まえがき
1章 脳卒中ってどんな病気?
脳卒中は怖い病気?
脳卒中には三つのタイプがある
脳卒中患者は増えている
脳卒中はこうした症状で発症する
脳卒中でよくある症状
一過性脳虚血発作(TIA(ティアイエイ))
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の症状の傾向
脳卒中の発作を起こしたときは?
倒れたときなど、脳卒中を疑ったときの対応
病院での救急処置
入院後、退院までの治療の流れ
脳の仕組みと機能
脳の構造
脳は機能を分担している
脳の血管や血流の仕組み
脳を包んでいる髄膜(硬膜、くも膜、軟膜)
脳は脳脊髄液(髄液)に浸っている
脳の機能障害
脳の機能障害による症状と原因
2章 脳梗塞の原因・症状・検査・治療
脳梗塞とはどんな病気?
脳梗塞は脳血管が詰まる病気
脳梗塞の種類と症状
脳梗塞の三つのタイプ
アテローム血栓性脳梗塞の原因と症状
ラクナ梗塞の原因と症状
心原性脳塞栓症の原因と症状
脳梗塞が疑われた場合の診断
脳梗塞の診断にはMRI検査が有用
脳梗塞の治療
急性期の治療のポイント
「超急性期」の治療法
急性期の治療法
慢性期の治療と再発予防
慢性期の血流を改善したり、再発を予防する手術
3章 脳出血の原因・症状・検査・治療
脳出血とはどんな病気?
脳出血の原因
脳出血の種類と症状
脳出血の発作は突然起こる
脳出血は脳の五つの場所で起こりやすい
脳出血が疑われた場合の診断
脳出血の治療
出血後すぐ(急性期)の治療
手術の方法
今後はこんなことに注意する
4章 くも膜下出血の原因・症状・検査・治療
くも膜下出血とはどんな病気?
くも膜下出血の原因
もっとも死亡率の高い脳の病気
くも膜下出血の症状
頭痛、嘔吐、意識障害などが出現
未破裂脳動脈瘤
くも膜下出血の危険因子
くも膜下出血が疑われた場合の診断
くも膜下出血の治療
出血後すぐ(急性期)の治療
「早期手術」と「待機手術」
再発予防のための治療法(外科的手術)
出血後、経過してから発症する合併症状
5章 脳卒中の検査法
どんな検査法があるの?
CT検査
MRI検査
MRA検査
3D-CTA検査(三次元CTA検査)
脳血管撮影
SPECT(スペクト)検査(脳血流シンチグラフィー検査)
PET(ペット)検査
超音波検査(エコー)
6章 脳卒中と間違えやすい脳の病気
脳卒中を起こすほかの病気とそれ以外の脳の病気
脳動静脈奇形
もやもや病
頭痛
アルツハイマー病
パーキンソン病
脳腫瘍
脳炎・髄膜炎
慢性硬膜下血腫
7章 脳卒中の後遺症と リハビリテーション
後遺症の種類
脳卒中で起きやすい神経障害
高次脳機能障害
感情障害とうつ状態(脳卒中後うつ:PSD)
リハビリテーション
後遺症の回復や改善を目指して
リハビリの流れとリハビリに携わる人たち
発作後すぐからのリハビリ(急性期リハビリ)
急性期のあとのリハビリ(回復期リハビリ)
脳卒中で起きやすい後遺症のリハビリ
「認知リハ」とは?
回復期後のリハビリ(維持期リハビリ)
支援制度の活用
介護が必要な場合のサービス
身体障害者手帳で受けられるサービス
障害年金(年金制度)
日常生活自立支援事業
成年後見制度
8章 脳卒中の予防と再発防止
脳を守る手立て
脳卒中の一次予防と二次予防
高血圧の管理
糖尿病の管理
脂質異常症の管理
痛風の管理
心臓病、不整脈の管理
肥満の管理
メタボリックシンドローム
生活習慣病を克服し、危険因子を減らす
薬物療法
脳の病気をチェックできる「脳ドック」
脳ドックで見つかる病気
脳ドックで行う検査

[出版社からのコメント]
ガンや心臓病に次いで日本人の死亡原因の第三位となっている脳卒中は、私たちにとって最も注意しなければならない病気の一つと言えるのではないかと思います。生活習慣の見直しが叫ばれる今、ぜひ本書を通じて脳卒中を深く知り、予防や改善に努めていただければ嬉しく思います。

【著者略歴】
藤本 司(ふじもと・つかさ)

1969年東京医科歯科大学医学部卒業。米国・NIH、NINCDS留学、カナダ・ウエスタンオンタリオ大学脳神経外科、スイス・チューリヒ大学脳神経外科留学。
1979年東京医科歯科大学脳神経外科講師。
1981年昭和大学藤が丘病院脳神経外科准教授。
1994年昭和大学藤が丘病院脳神経外科教授、
2000年同副院長、
2009年同定年退職。
現在、昭和大学名誉教授、さがみリハビリテーション病院顧問、横浜地方裁判所専門委員、アレクサンダー・テクニークBC医学顧問、脳活性プログラム・シナプソロジー医学顧問。主な所属学会:日本脳神経外科学会専門医、日本脳卒中学会専門医、日本認知症学会専門医・指導医。日本脳神経超音波学会名誉会員、日本脳神経外科漢方医学会顧問。主な著書:脳神経外科学大系第1巻血液脳関門と脳浮腫(2006)、超音波:新超音波医学4脳神経領域成人の疾患(2000)、血管新生:血管新生研究の新展開 血管新生療法(2000)、脳神経超音波マニュアル(編集委員長)(2006)、最先端をめざす脳外科医(2009)、脳を鍛えるには楽しく「混乱」させなさい(2014)

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