「桜風」悠久の京と陸奥をつなぐ謎 ~平安貴族 藤原実方の場合~

(著) 齋藤寛行

Amazon

作品詳細

[商品について]
――平安時代の貴族、藤原実方がモデルになったともいわれる人物が登場する物語は、次のどれでしょうか。
1.落窪物語、2.宇津保物語、3.源氏物語
藤原実方は清少納言とも親しかったようです。
正解は、本書「秋の巻 その1 〈千載〉での作戦会議」をご覧ください。

山形の千歳山北側の麓にある萬松寺には、なぜ阿古耶姫、藤原実方、十六夜姫の三人が一緒に祀られているのか。
藤原実方の辞世の歌の謎、実方は果たして「阿古耶の松」を見たのか、見なかったのか。
文学好き、古典好きの藤家の中で、唯一「古典嫌い」という高校一年の娘・菜都に興味を持たせるために始めた謎解きは、藤家三姉妹の長女・布由と布由の夫で婿養子の春生、そして三女の菜都に東京で会社を立ち上げている二女・亜希をも巻き込んで、奥深く魅惑的な古典の世界へと4人を誘う――。
古典の教科書に辟易していた人も、古典文法で砂を噛む思いを味わった人も、これを読めばきっと古典が楽しくなる! 美人三姉妹が贈る、教科書では味わえない古典ガイド・ストーリー。

[目次]
夏の巻
その1 〈千載〉にて
その2 藤家
その3 「阿古耶姫」を調べる
その4 藤家でまとめた「阿古耶姫物語」
その5 千歳山フィールドワーク
秋の巻
その1 〈千載〉での作戦会議
その2 布由、藤原高子になりて語る「実方幼少の頃」
その3 春生、「藤原元方」になった夢を見る
その4 藤原高子が語る実方の若き日の恋愛
その5 実方の宮中デビュー
その6 実方の結婚事情
その7 春生に現れた元方が語る、天皇と藤原北家本流争い
その8 亜希の書いた「清少納言、実方を語る」
冬の巻
その1 〈千載〉での会議
その2 藤原高子が語る、小一条家と政争
その3 清少納言、再び藤原実方を語る
その4 春生、関白藤原道隆になりて陸奥守任命の裏話を語る
その5 亜希の書いた「清少納言が語る藤原実方 第三弾」
その6 実方、陸奥国(みちのくに)でのこと
その7 実方、陸奥国を巡回す
その8 「阿古耶の松」を探す
春の巻
その1 実方の死
その2 都にいる実方の妻と娘
その3 清少納言、十六夜姫に託す
その4 十六夜姫の旅
その5 〈千載〉にて
その6 実方死後
参考文献
著者プロフィール

[出版社からのコメント]
古典の楽しみ方は様々ですが、現代と隔たりのある時代の世界を解き明かしながら、当時の人々の心に迫っていくことも、古典の楽しみの一つである様に思います。本書の登場人物たちとそうした謎解きを楽しみながら、豊饒な古典の世界を味わっていただければ嬉しく思います。

[著者プロフィール]
齋藤 寛行(さいとう ひろゆき)

1949(昭和24)年、山形市生まれ
中京(現中京大学附属中京)高等学校に7年勤務後、
山形学院高等学校国語教員として長年勤務
山形市在住
「山形文学」同人
日本詩吟学院認可山形岳誠会会員

新刊情報

       

22世紀アート
オフィシャルコーポレートサイト

百折不撓