長崎浦上四番崩れ

(著) 板垣衛武

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作品詳細

[商品について]
―信仰を問われる厳しい旅、その果てにあるものとは―
日本が開国へと向いつつあった江戸時代の終わり、長崎近郊の浦上村本原郷には密かに信仰を続ける黒宗(隠れキリシタン)の人々がいた。その一人として村の産婆の家系に生まれ、まだ見ぬ聖母マリアに憧れながら日々を過ごす娘・ゆりは、ある日、長崎に建てられ人々の噂になっていた大浦天主堂を見るために、村仲間と連れ立って長崎へと向かう。しかし念願かなってマリア様を拝むことができたものの、このことがきっかけとなって浦上村は4度目の「崩れ」、すなわち隠れキリシタンの大規模な検挙・処罰に見舞われる。流罪となって村を追われ散り散りになる隠れキリシタンの人々。その中には、老いた母を匿って村を出るゆりの姿もあったーー。江戸末期から明治初めにかけて実際に起きた「浦上四番崩れ」を題材に、信仰を守る長く厳しい「旅」を強いられた人々と生涯信仰を守り続けたゆりの波乱の人生を描いた魂の救済の物語。

[目次]
一章



二章



三章


四章


五章
十一
十二
後日譚


主要参考資料
著者略歴

[担当からのコメント]
キリシタン弾圧というと江戸時代の話と思われがちですが、実は明治になってからもそうした弾圧は行われていました。本書は、そうした史実を背景に信仰に生きた一人の女性の生涯を描いた作品です。信仰がある方もそうでない方も、困難な今の時代を生きる心の糧として、ぜひ本書を手に取ってご覧いただければ嬉しく思います。

[著者略歴]
板垣 衛武(いたがき・もりたけ)

1935年生まれ。中国天津市で育ち、終戦で両親の郷里島根へ引き揚げた。
玉湯中学、松江高校(現松江北校)、大阪市立大学商学部卒業。
シャープ株式会社勤務後、自営業。
リタイアして、同人誌「関西文學」、「文藝かうべ」で、主として島根と大阪の歴史小説を発表してきた。
兵庫県西宮市在住

電子書籍著書
「石見銀山―須佐高櫓城と銀山山吹城」『関西文學』
第六十四号(二〇〇八年三月発行)
「石見銀山―釜屋間步と大久保間步」『文藝かうべ』
第三号(二〇一二年十一月発行)
『大坂の堀川と橋ものがたり』(二〇一七年十一月発行 文芸社)
『松江藩のお種人参から雲州人参へ:島根の歴史小説』(二〇一八年二月発行 22世紀アート)
『石見銀山ものがたり:島根の歴史小説』(二〇一八年九月発行 22世紀アート)
『石見浜田藩異端船頭二代記』(二〇一九年四月発行 22世紀アート)

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