卑弥呼と21世紀をつなぐ宇佐神宮: 今こそ見直すべき神仏習合
(著) 徳丸一守
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――かつてネアンデルタール人が行っていた、宗教がもとになっていると思われる行為は次のどれでしょうか。
1.食事の前に祈りを捧げる 2.死者へ花を手向ける 3.仲間同士の誓いを立てる
正解は、本書第七章の「神仏習合の神学」をご覧ください。
日本史の大きな謎と言われる卑弥呼の在処。その真実こそが宇佐神宮に祭られている比売大神との結論から日本、そして世界を取り巻く宗教や生命の営み、慰安婦問題、日本の政治、さらには宇宙まで、幅広い切り口で迫る一冊。卑弥呼の時代から今日まで、日本人がいかに揺れ動き、問題を抱えてきたのか、平和を手に入れた理由は、神とは何なのか、一つひとつの問いかけへうなずき深く考えさせられる。日本の歴史と切って離せない、神仏習合についても同じだ。独自の目線で描かれる理論は、教科書や新聞、メディアで切り取られた世界から一歩踏み出した世界である。その言葉に触れるたび、日本の歴史や世界の歴史を自分の視野で見つめなおしたくなるだろう。
[目次]
はじめに
一 地球ルネッサンスと神仏習合
(1)罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴びた神仏習合
(2)二十世紀は日本の世紀
(3)明治維新と神仏習合
(4)日本の正統としての神仏習合
二 神仏習合とは(日本の歴史を決定した信仰のあり方)
(1)柔軟な信仰〝神仏習合〟
(2) 国家神道はエセ一神教(緊急避難措置としての国家神道)
(3)共生の信仰(環境保全につながる信仰)
(4)和を以て貴しとなす
(5)時代を先取りした信仰のあり方
(6)預言と仏典
三 宇佐神宮社殿と比売(ひめ)大神
(1)社殿配置
(2)脇侍社(わきじしゃ)と比売大神
四 邪馬台国の聖地
(1)三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)
(2)比売大神
(3)宇佐神宮における二大神事 (放生会(ほうじょうえ)と行幸会(ぎょうこうえ))
(4)元宮 神体山 大元山(御許山(おもとさん))
五 神功皇后は卑弥呼であるか
六 神仏習合から見た日本
(1)習合民族
(2)日本の人口
(3)復活・再生の時代
(4)騎馬民族征服説
七 神仏習合の神学
(1)宗教を考えるにあたって
(2)日本の神
(3)神仏習合の神学
おわりに
[出版社からのコメント]
膨大な資料や情報をもとに卑弥呼と日本について語る本書は、筆者だけでなく世の中のさまざまな意見、見地に触れることができる貴重な読み物となっている。宗教や世界と日本の関わり合いについて、これから詳しく学んでみたいという方に最適な一冊。
[著者プロフィール]
徳丸 一守(とくまる・かずもり)
昭和19年、大分県生まれ。
国東半島は西の玄関口である一地方都市の農家に生れ育つ。
生まれも育ちも生活も大分県の土人といえる。
神仏習合が育てた行事が身の回りに豊富に存在したこと。両親が明治の生まれで古き日本を知っていたことが戦後の日本の風潮に疑問を感じ、この本を書かせることになった。謂わば、土人の視点から見た日本論である。
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